「わぁ、961プロって初めて来たけど、とっても大きいんだね。迷子になっちゃいそう。
こんなに大きいビルを何に使ってるんだろう?」
「アイドルだけじゃなくて、他にも幅広く手掛けてるから。そのせいかも」
「藍子ちゃんは迷ってない? ちゃんと集合場所に行けるかな?」
「部屋番号を見てるから大丈夫だよ。この階の……ちょっと先にあるみたい。ほら、案内板」
「あ、ほんとだ!」
「夕美ちゃんも場所をわかってるかと思ってたんだけど……」
「そこはほら、藍子ちゃんがしっかりしてるからついて行けば大丈夫かなって♪」
「もうっ……」
「冗談だってば! 703会議室でしょ?」
「そうそう……って言ってる間に着いちゃった」
目の前の、703号室と書かれたプレートが掛けられている扉の前で立ち止まる。
ノックをして、そのドアを開いた。
「失礼します」
「失礼しますっ」
「藍子ちゃんに……夕美ちゃん!
おはようございます。今日はよろしくね」
部屋の中には美波さんが居た。椅子から立ち上がって出迎えてくれる。
さすがに美波さんは私たちよりも先に来てたみたい。
「おはようございます。よろしくお願いしますね」
「おはようございますっ。えっと……」
「あっ、私は新田美波です。夕美ちゃんのことは藍子ちゃんからよく聞いてて、それで知ってたんだ。
みんなよりちょっとだけ先輩になるけど、これから同じユニットで活動していくんだから気楽にしてね?」
「はいっ。よろしくお願いします、美波さん」
2人は会うのが初めてだっけ。
夕美ちゃんも物怖じしない性格だから、美波さんと打ち解けるのも早いと思う。
元スレ
藍子「少女は戦乙女を目指す」
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