1 : 以下、名... - 2015/08/19 23:39:26.91 QQrQT1X7O 1/17

未央「…あ、ごめん。この話する前にさ、まずウチのプロジェクトって…」

「…?」

未央「個性的じゃない?」

「…まあ、うん」

未央「小さい子、大きい子、外国人、猫耳、ロック志望、クローバー、お菓子、妹」

「うん…ん?…うん」

未央「で、さ…」

「…」

未央「私達、何かある?」

「…」

未央「…」

未央「「…」」

元スレ
未央「よく考えたらさ」凛「うん」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439995166/

2 : 以下、名... - 2015/08/19 23:40:32.45 QQrQT1X7O 2/17

「…それってさ」

未央「うん」

「何かないとダメなの?」

未央「そういうわけじゃないけど…みくにゃんとかが個性だーって時に、私達何も言えなかったじゃん?」

「…」

未央「あれさ、決してただ静観をしてたわけじゃないと思うんだよね」

「…別に、ただ…」

未央「しぶりんはなかった?」

「何が?」

未央「『私達って、個性あるのかな?』って」

「…」

未央「ぶっちゃけ私あの時それが九割だったよ」

「…」

未央「…」

未央「「…」」

3 : 以下、名... - 2015/08/19 23:41:14.57 QQrQT1X7O 3/17

「…なら、何か始めたら?」

未央「…例えば?」

「…何だろ…家庭菜園とか」

未央「家庭菜園アイドルって個性なの?」

「…犬飼う?」

未央「…考えたんだけどさ、ウチペット禁止なんだよね」

「…今すぐ始められて、尚且つ個性が出るもの?」

未央「…何かごめん。別にどうしてもってわけじゃないんだけど…ね」

「…あるには、あるけど…」

未央「何?」

「ほら、○○好きとか…」

未央「あー…私の好きなもの?」

「うん」

未央「……………………」

「…」

未央「……遊ぶこと」

「…」

未央「…」

未央「「…」」

5 : 以下、名... - 2015/08/19 23:41:51.66 QQrQT1X7O 4/17

「未央ってさ、料理出来るんだっけ?」

未央「簡単なのなら出来るけど…」

「え、意外…」

未央「え、嘘!?」

「それって、ご飯にふりかけとかじゃないよね?」

未央「しぶりんの中で私ってどういうキャラなの?」

「…正直、そういうイメージ無かったから…あ」

未央「?」

「じゃあ、実は料理出来ますアイドルとか…」

未央「それ三日で終わるやつだよね」

「むしろ三日もつんだ」

未央「もたせるよ。色んなネタ小出しにしてやるからね」

「…」

未央「…」

未央「「…」」

6 : 以下、名... - 2015/08/19 23:42:42.43 QQrQT1X7O 5/17

「どうしても個性欲しいわけじゃないんだよね?」

未央「まあ、そうなんだけどさ。周りが個性バリバリだから…」

「じゃあ逆にさ、私の個性って何?」

未央「しぶりん?…まず犬でしょ?花屋の看板娘だから花に詳しいでしょ?」

「…」

未央「…じゃん?」

「一言にまとめてみて?」

未央「犬と花好き」

「…個性なのかな?」

未央「個性だよ」

「まあ、自惚れるわけじゃないんだけどさ、花屋の看板娘は自負してるんだよね」

未央「うん」

「だから、少しは花には詳しいんだけどさ」

未央「うん」

「私が花に囲まれて嬉しそうな顔してたらどう思う?」

未央「…」

「…」

未央「…やってみないと分かんないかもよ?」

「今の間は何?」

未央「いや、全然想像出来なくて…ごめん」

「…」

未央「あ、でもハナコちゃん抱えて店先で笑ってたら良いかも」

「…」

未央「どう?」

「それ、個性ですって胸張って言える?」

未央「…」

「まあ家ではこんな感じですよじゃないの?」

未央「…だとしたら、私なんて部屋でケータイいじって寝てるだけだよ」

「やめてよ」

未央「たまに弟が文房具借りにくるとか」

「良いじゃん別に」

未央「…」

「…」

未央「「…」」

7 : 以下、名... - 2015/08/19 23:43:40.88 QQrQT1X7O 6/17

未央「そう考えたらさ、まだしぶりんは良いんじゃないかな?」

「…」

未央「やっぱり花言葉とか分かるの?」

「まあ、昔から教えられてきたから…」

未央「じゃあさ、ちょっと相手を注意する意味の花言葉とかはあるの?」

「…強いて言うなら、スイセンとか…」

未央「『ちょっとさ、それ本当スイセンだよ…』みたいな」

「ごめんそれやるくらいならアイドル辞める」

未央「…薔薇咥えて出てくるのは?」

「それでデビューして薔薇投げて避けられるんでしょ?やだよ」

未央「…個性って、何だろうね」

「…だね」

未央「「…」」

9 : 以下、名... - 2015/08/19 23:45:45.58 QQrQT1X7O 7/17

未央「例えばさ、みくにゃん」

「ん…」

未央「みくにゃんといえば、猫」

「うん」

未央「何で猫ってキャラが定着したの?」

「そりゃ猫耳ずっと着けてたら…」

未央「…」

「…」

未央「…やる?」

「やらない」

未央「…」

「…」

10 : 以下、名... - 2015/08/19 23:47:10.13 QQrQT1X7O 8/17

未央「しぶりんってさ」

「うん」

未央「割と何でも出来るよね」

「どうしたのいきなり」

未央「逆に言えばさ、何やっても形になるじゃん?」

「…?」

未央「私がトスしたボール思いっきり床に叩きつけたの覚えてる?」

「やめてよ」

未央「あれ跳ね返って美嘉姉の方までいったらしいけどさ」

「やめてよ」

未央「…まあ、それもいわゆる個性なんじゃないかなあって」

「顔赤くしてボール取りにいったのが?」

未央「そっちはいいよ。何で自分で傷口抉るの」

「…でも、スポーツ出来る人って結構いるよね」

未央「いるけどさ、しぶりんは結構上いけると思うんだよね」

「そんなことないよ…っていうか、たくさんいるなら個性じゃないよね」

未央「「…」」

11 : 以下、名... - 2015/08/19 23:48:30.46 QQrQT1X7O 9/17

未央「みなみんは?」

「…何だろう。ちょっと、色っぽい?」

未央「みりあちゃんは?」

「小さくて、明るくて、それでいて大人しい…?」

未央「しまむーは?」

「あ…」

未央「…」

「…サイドテール」

未央「…」

「…頑張ります」

未央「…」

「…ん」

未央「…私は?」

「…スタイル良いじゃん。ニュージェネレーションズの中で一番」

未央「でもみくにゃんには負けるよ」

「髪の毛、ちょっと短いよね」

未央「ハネてるだけで、アーニャと変わらないよ」

「…」

未央「…」

「…ごめん」

未央「…私こそごめん」

未央「「…」」

13 : 以下、名... - 2015/08/19 23:49:14.17 QQrQT1X7O 10/17

「…プロデューサー」

未央「?」

「プロデューサーに、聞いてみたら?」

未央「『笑顔です』」

「……もしかしたら、何かこう、ズバッと言ってくれるかも」

未央「…そういえばさ、プロデューサーもかなり個性的だよね」

「…まあ、そうだね」

未央「しまむーなんて初めて会った時人生の中で一番大きい声で叫んだんだって」

「どんな出会い方したのそれ」

未央「そこまでは聞いてないけど、まず一重まぶたで、背が高いでしょ?」

「うん」

未央「声めっちゃ低くて、誰に対しても敬語でしょ?」

「うん。結局タメ口やめたみたいだしね」

未央「…プロデューサーと仕事に行くとさ、向こうの人まず私達より先にプロデューサー見るんだよね」

「それって、クライアントが初めに目にするのはプロデューサーって、常務が言ってなかった?」

未央「それはほら、営業で出向いた時とか…」

「あ、そういうことなんだ…」

未央「…話戻すけど、私達と一緒に行った時もそうなんだよね」

「うん」

14 : 以下、名... - 2015/08/19 23:49:58.11 QQrQT1X7O 11/17

未央「どう考えても、私達より目立ってるよね」

「考えすぎだよ…」

未央「本当にそう思う?」

「…」

未央「月一でさ、プロデューサーの人達が集まってるのあるじゃん?」

「あるね。月の売り上げとかなんとかで…」

未央「あの時もさ、一人だけ頭一つ出てるんだよ」

「すぐに気づいたもんね。どこにいるか」

未央「私より、個性的なんじゃないかな」

「…それは置いといてさ、プロデューサーより大きいきらりって、凄いよね」

未央「凄いね。あそこまでなろうとは思わないけど」

「かなり引きで撮らないと杏髪の毛しか映らないもんね」

未央「…しぶりんも背高いよね」

「私?…まあ、クラスの女子の中では、一番だけど…」

未央「で、脚長いじゃん?」

「あ、ありがと…」

未央「ずるいよね」

「何があったの?」

16 : 以下、名... - 2015/08/19 23:50:46.75 QQrQT1X7O 12/17

未央「みんなで集合して写真撮るとさ」

「うん」

未央「しまむーとしぶりんの腰の位置がさ、みんなと違うんだよね」

「あまり気にしたことないんだけど…」

未央「かな子ちゃんめっちゃ見てたよ。二人の脚」

「そうなの?」

未央「うん。人の真顔ってあんな感じなんだって知ったよ」

「でも、未央も長くない?」

未央「二人よりは短いよ」

「そんな顔しないでよ。私達が何したっていうの?」

17 : 以下、名... - 2015/08/19 23:51:39.44 QQrQT1X7O 13/17

未央「たまにね」

「うん」

未央「弟がみんなのサイン欲しいって言うんだよ」

「うん」

未央「私ので我慢しなさいって言ったらさ、何て言ったと思う?」

「…何て言ったの?」

未央「姉ちゃんのやついつも違うからやだ」

「…個性の話じゃなかったっけ?」

未央「たまには愚痴りたいんだよ」

「最初から愚痴ってなかった?」

未央「練習してるんだよ。だけどまだ決めあぐねてるんだよね」

「まあ、確かに…」

未央「しぶりんは?」

「『渋谷 凛』」

未央「それにしたんだ」

「うん」

未央「ある意味、オリジナリティあるよね」

「あげるよ」

未央「ありがと。私のもあげる」

「ありがと」

未央「…あ、でもしぶりんの字って、すぐにしぶりんだって分かるよね」

「それ結構言われるんだ。だからそれにしたんだよ」

未央「ほー…」

「…で、個性はもう良いの?」

未央「…」

「まだ解決してなかったんだ」

18 : 以下、名... - 2015/08/19 23:52:09.27 QQrQT1X7O 14/17

未央「多分ね、私達で話しててもダメだと思う」

「だと思うよ」

未央「んー…」

武内P「サインの、練習ですか?」

「わっ!!?」

未央「わわっ!?」

19 : 以下、名... - 2015/08/19 23:52:51.86 QQrQT1X7O 15/17

武内P「…成る程。個性、ですか…」

未央「うん。私の個性ってなんだろうって」

「私達で話してたんだけど、解決しなくて…」

武内P「そう、ですね…」

未央「…」

「…」

武内P「…これだ、というものは、無いのかもしれません」

未央「えっ…」

「ちょっ…」

武内P「ですが…例えば、本田さんが100人の人達の中に紛れ込んでいたとしましょう」

未央「…?」

武内P「私は、その中からすぐに本田さんを見つけられる自信があります」

未央「え、なに、ちょっと?」

「プロデューサー?」

武内P「…つまり、その…普通よりも、一際輝いている、ということです」

未央「…ほー…」

「…輝いてる…」

武内P「…上手く説明出来ず、申し訳ありません」

未央「あ!う、ううん!いい、いいよ、全然!」

20 : 以下、名... - 2015/08/19 23:53:41.44 QQrQT1X7O 16/17

「結局さ」

未央「うん」

「個性って、何?」

未央「…これがあったら、この人ですよ、みたいな」

「で、見つかったの?」

未央「何も」

「何もって…」

未央「でも、まあいいかなあって」

「どうして?」

未央「だって、プロデューサーがあんな自信満々に言ってくれたんだし」

「…嬉しそうだね」

未央「へへー…どうでしょう?」

「…まあ、いいけど」

卯月「未央ちゃん、凛ちゃん。何の話?」

未央「えーっと、ね」

「個性の話してたんだけど…」

卯月「個性?」

未央「うん。結局これだってのは無かったけどさ」

卯月「あ、私未央ちゃんの個性、分かりますよ!」

「え?」

未央「え!なになに?教えて!」

卯月「ピンクのパーカー!」

未央「言うほど毎日着てないからね!?」

「あ、そういえばピンクのパーカーだね」

未央「しぶりんまで!?いや仮にそれだとしても私の個性地味過ぎない!?」

卯月「でも何で今日は着てないんですか?」

未央「夏だから!!!」

21 : 以下、名... - 2015/08/19 23:54:12.79 QQrQT1X7O 17/17

「あの三人さ」

きらり「んー?」

「個性個性って言ってるけどさ」

きらり「うん!」

「あんだけうるさけりゃ個性関係無く目立つよね」

きらり「そう、だにぃ…☆」



「個性を探していますキャラは?」

卯月「だとしたら今ですね!」

未央「やかましいわ!!!」


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