1 : 以下、名... - 2015/07/01 19:42:11.33 /ghZ4GfA0 1/21


……
-事務所


「……ん?」カチャカチャ

貴音「はっ! やっ!」ガッチャガチャ

「ねぇ」

貴音「なんですか? わたくしは今じりうす隊長を助けるため必死に」

「なにか言わなかった?」

貴音「……はて」

「……ならいいさー」



貴音「ごぉやいーたぁ」ボソッ

「ほらぁあああ!!」ガタンッ



元スレ
貴音「ごぉやいーたぁ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1435747321/

2 : 以下、名... - 2015/07/01 19:42:56.42 /ghZ4GfA0 2/21


貴音「どうしたのです響、落ち着きなさい」

「どうしたのはこっちだぞ。いきなりなに?」

貴音「……?」

「首かしげないで。かわいいけど」

貴音「なんのことでしょうか」

「いや言ったでしょ今。その……ゴーヤ」

貴音「ごぉやいーたぁ、です」

「やっぱり言ってるじゃないか!」


3 : 以下、名... - 2015/07/01 19:44:03.98 /ghZ4GfA0 3/21


「どういうことか説明して」

貴音「つまり」

「うん」

貴音「わたくしが神をも喰らう者……ごっどいーたぁとするならば、響はさしずめ」

貴音「ごぉやいー」

「待って」

貴音「……」

「……自分、そんなにゴーヤばっかり食べてるわけじゃないし、貴音だってゴーヤ食べるよね」

貴音「なにを当たり前のことを言っているのですか、響」

「」


4 : 以下、名... - 2015/07/01 19:45:46.71 /ghZ4GfA0 4/21


「理不尽だぞ……」

貴音「あぁっ! またぎるてぃ殿が死んだ! この人でなし!」

「ギルバートでしょ。早く助け起こしてあげなよ」

貴音「こちらはまだまだ自身のことで手いっぱいだというのに……。真、ぎるてぃですね」

「っていうか、ジュリウスを助けにってことは、もうレイジバースト編も終盤なんだ」

貴音「はい。長き道のりでしたが」

「けっこういいペースなんじゃない? 忙しいのに」

貴音「えぇ、仕事が増えるのはよきことです」

「よくゲームする時間あるよね」

貴音「ふっ……響、う゛いた殿は、携帯げえむ機なのですよ」

貴音「移動時間などを活用すれば、このぐらい」

「待って」

貴音「なにか?」

「プロデューサーの車で移動する時……だけだよね?」

貴音「? いえ」



貴音「電車でも」

「待って待って待って」

貴音「はい」


5 : 以下、名... - 2015/07/01 19:46:52.06 /ghZ4GfA0 5/21


「貴音、めっちゃガッチャガッチャするじゃん」

貴音「はい」

「声もだいぶ出てるよね」

貴音「恥ずかしながら」

「電車で?」

貴音「あああああ!!」ガッチャガッチャ

「待って」


貴音「なにか?」

「いや……だめでしょ。普通に迷惑だと思うぞ……」

貴音「安心して下さい、響」


貴音「車内はすいている時間帯ですので」

「めっちゃ目立ってるぞそれ」


6 : 以下、名... - 2015/07/01 19:47:38.35 /ghZ4GfA0 6/21


貴音「きちんと変装はしています」

「その白髪の時点で目立つからなぁ……」

貴音「銀髪です」

「ただでさえラーメン屋荒らしとして目立ってるのに」

貴音「響、聞いていますか。よく見て。見て下さい。銀。銀髪です」ファサッ ファサッ

「すいてる電車内で銀髪の女が奇声発しながらガッチャガッチャゲームしてるなんて」

貴音「響……! そう、銀髪。銀色のお」

「面妖にもほどがあるぞ」

貴音「」


7 : 以下、名... - 2015/07/01 19:48:47.11 /ghZ4GfA0 7/21



ガチャッ

美希「あふぅ……おはようございまー……なの」

「あ、おはよう美希。早いね」

美希「うん、今日は二人に見せたいものがあったから。……って貴音、どうしたの?」

貴音「わたくしは……おうじょ……ぎんいろの……おう、じょ」

「気にしなくていいぞ」

美希「そうだね」

貴音「待って」


8 : 以下、名... - 2015/07/01 19:49:27.14 /ghZ4GfA0 8/21


貴音「仲間がへこんでいる時に」

「自業自得だぞ」

美希「それより見て見て! じゃーん!」

「おぉっこれは!」


「ヴィータTV!」

美希「なの」

貴音「はて」


9 : 以下、名... - 2015/07/01 19:50:02.04 /ghZ4GfA0 9/21


貴音「響、う゛いたてれび殿とはいったい、響」クイクイ

「買ったのか?」

美希「うん。ミキの使ってたヴィータはハニーのだったから」

「なるほど」

美希「せっかくだから大画面でやろうと思ったの」

「事務所のテレビで?」

美希「事務所のテレビで」

貴音「響、響、う゛いたてれび殿とは、う゛いた殿の親戚か何かですか?」グイグイ


10 : 以下、名... - 2015/07/01 19:51:00.56 /ghZ4GfA0 10/21


「大画面ならいっそPS4でも」

美希「それだとソフトも買わないといけないの」

「……ん?」

美希「ハニーのはダウンロード版だから、ヴィータなら改めてソフトを買う必要はないの」

「……アカウント共通なのか?」

美希「そうだよ? 未来の奥さんだし、当然なの」

「うーん……いいのかな……?」

貴音「……てれびで……う゛いたそふとを……なるほど……」ジー

美希「さっそく箱から出すの」ゴソゴソ


美希「はい! ヴィータてぃ~び~!」

「おぉ! ……って、ちっちゃ!!」

美希「おまけに軽いの」

貴音「ふっ……響、当然ですよ」



貴音「う゛いたてれび殿には、画面も、ボタンも必要ないのですから。う゛いた殿より小さく軽くなるのは自明の」

美希「はい。これだよ」


貴音「……ちっちゃ!!」


11 : 以下、名... - 2015/07/01 19:53:40.98 /ghZ4GfA0 11/21



美希「早速接続して……と、……あふぅ。ダウンロードとアップデートが終わるまで、ミキ寝てるねー……おやすみー」パタリ

……zzZ


「寝ちゃった」

貴音「愛らしい寝顔ですね」

「そうだね」

貴音「……」ツンツン

美希「……ん……ぅー……? ……むにゃ……」

「それより今のうちにクリアしちゃいなよ」

貴音「はい」ガッチャガチャ


12 : 以下、名... - 2015/07/01 19:54:40.98 /ghZ4GfA0 12/21


……

美希「……あふぅ」

「あ、美希、終わったみたいだぞ」

美希「わーいなの! セーブデータは移してあるから、すぐに始めるの!」

「じゃあ三人でやろ。貴音もクリアしたみたいだし」

美希「やったやったやったぁ! 早くやろ!」

「あれ? キャラメイクが」

美希「今のミキっぽくしてみたの」



ヘアスタイル、12(セミロング)
アクセサリ、はねっ毛1(金髪)
ヘアカラー、金色
フェイス、6(小悪魔っぽい顔)
アイカラー、エメラルドグリーン
スキン、健康的な白さ


「確かに前よりミキっぽいぞ」

美希「ハニーがね、こっちの方がいいよって」

「ふぅん」

貴音「響」

「なに?」

貴音「感動のエンディングでした」

「うん。ハッピーエンドで良かったさー」

貴音「しかし解せないのです」


貴音「ろみお殿はなぜ」

「この話はやめよう!! はいさい! やめやめ!!」

美希「早く共闘しよー?」


14 : 以下、名... - 2015/07/01 19:57:46.35 /ghZ4GfA0 13/21



ガッチャガッチャ アアアアアアア!
グワァアアアアアア!
ナノオオオオオオ!


「貴音ぇ! なぜバレットエディットでこんな……広範囲を焼き払う弾を作った!!」

美希「誤射とかわざととか、そんなレベルじゃないの」

貴音「ふぅ……素晴らしいばれっとでしょう?」

「なにスッキリした顔してるんだ!?」

美希「ミキ達まで焼かれたんだよ?」

貴音「むっ……それよりも、新手が来ますよ!」

「……まずは背後にいるこの敵をどうにかしたいぞ……」


貴音「美希は鳥を!」

「シユウだぞ」

貴音「響は鳥じゃない方を!」

美希「オウガテイルなの」

「……貴音は何と戦うんだ?」

貴音「もちろんわたくしは」


貴音「あばどん殿を」キリッ

「おい」

美希(……誤射されないならそれでいいって思うな)



15 : 以下、名... - 2015/07/01 19:58:26.53 /ghZ4GfA0 14/21


……

「えぇーい!」

美希「なのぉ!」

貴音「ああああああああ!!」ガチャガチャ


ドガァーン


美希「やったの!」

「なんだかんだで、いいクリアタイムだぞ!」

貴音「では捕食で素材回収を」ガブー

美希「なの」ガブー

「だぞ」ガブー

貴音「そして」カチャカチャ

美希「……」カチャカチャ

「? なに二人共、自分の周りをうろちょろしてるん……」


美希「あ、響は白なんだ」

「…………」


16 : 以下、名... - 2015/07/01 19:59:05.94 /ghZ4GfA0 15/21


「うぎゃあああ!? な、なに下着覗いてるさぁ!?」

美希「白……いかにも響っぽい清潔感のある……いい色なの」

「しかもヴィータTVのおかげで! 大画面に! 自分のキャラの下着が!!」

美希「ドアップなの」

「やめてよ! 暇なら素材回収でもすればいいじゃないかぁ!」

美希「そんなのミッション中にぜーんぶ拾ってるの」

「い、いつのまに……」

美希「っていうか、普通やらない? キャラの下着覗くの」

「自分はやらないぞ……うぅ……事務所の仲間がこんなヘンタイだったなんて……」

美希「まぁまぁ、どうせキャラの下着なの」

「そうだけど……やっぱりなんか自分が覗かれてるみたいで恥ずかしいぞ……似せて作ってあるし……」

貴音「ちなみに」

貴音「本日、響自身が穿いているものも白で」

「うぎゃぁああああああ!!??」///


17 : 以下、名... - 2015/07/01 19:59:40.64 /ghZ4GfA0 16/21


「なんで知ってるの!!?」

美希「おぉ……さすが貴音なの」

貴音「ふふっ……ちなみに美希は」

「い、言わなくていいからそんなの!」///

貴音「響はわたくしの下着が知りたいですか?」

「そっ……そうじゃなくってぇ!! もう!!」


18 : 以下、名... - 2015/07/01 20:00:41.30 /ghZ4GfA0 17/21


「……はぁ、今度から一緒にやるときはスカート装備やめよう……」

貴音「……ところで、響」

「? なに、貴音」

貴音「今しがた下着を覗くため、画面の向きをいじっていて、目についたのですが」


貴音「この……ごっどいーたぁ世界の月は…………地球のような色をしているのですね」

「あー……月の緑化現象、だっけ」

美希「一作目でのお話なの。もうすぐ始まるテレビアニメか、秋に発売されるリメイク版をプレイすれば、その原因も分かるって思うな」

貴音「…………緑化、というからには、草木が生い茂っているのでしょうね」

「うん。多分そうだと思うけど……それが」

貴音「ごぉやも」


貴音「月で、ごぉやも育っているのでしょうか」

「……それは、まぁあるかもしれないな。知らないけど」

貴音「終末捕食の力があれば、星は再生するのでしょうか」

「……」

貴音「そうすれば、わたくし達もずっと」

美希「あふぅ……よく分かんないけど」


美希「ミキ達は、そんなのなくったって……ずーっと、一緒だよ?」

貴音「美希……」

「うん。貴音が何言ってるのか、ちょっとよく分からないけど……でも、美希の言う通りさー」


貴音「響……っ!」ガタンッ

「な、なに?」


19 : 以下、名... - 2015/07/01 20:01:32.51 /ghZ4GfA0 18/21


貴音「喚起率400ぱーせんと! ぶらっどれいじ発動いたします」

美希「いきなりなんなの」

貴音「美希、響、……私達三人は、病める時も、健やかなる時も、共に手を取り合い……ふぇありーの成功のため、いついかなる時も協力し合うことを誓いますか?」

「な、なに言って」

美希「もちろん。当然なの!」

貴音「ふふ、ありがとうございます。美希」

「ぅ…………あぁもう! 自分だって、当たり前だぞ! どんな時でも、ぜったいに三人で助け合う! 誰も見捨てないし! 一人で突っ走ったりしない! ……はい! これでいい!?」

貴音「響……」

美希「うん! ……うん!」ナデナデ

「う、うがー! なんで撫でるんだ! 自分、美希より年上なんだからな!?」

美希「はいはいなの」ナデナデ

「ぅー……もう」

貴音「はい。では」



貴音「誓いのきっすを」

「それはないぞ」

貴音「」


20 : 以下、名... - 2015/07/01 20:02:19.74 /ghZ4GfA0 19/21


貴音「では美希」

美希「なにばか言ってんの貴音」

貴音「」



貴音「なんと」


貴音「なんということでしょう」


21 : 以下、名... - 2015/07/01 20:03:10.53 /ghZ4GfA0 20/21



ズルズル……

貴音「これが……失恋らぁめんの味…………にがしょっぱい……にが、しょっぱ……」グスン

美希「ゴーヤとおにぎりが入ってるの」

「いきなり料理しだして何かと思ったさー……」

美希「あ、おでんパンまで入ってる」


貴音「恋はあの日で終わったの……またいつもの一人ぼっち…………明日は会社を休みます……」

美希「まったく……貴音はしょーがないの」


チュッ

貴音「ぇっ……み、美希?」

「ほんとだぞ……あーもうっ」


チューッ

貴音「んっ……!?」

「……ほんとだ。にがしょっぱいや」


22 : 以下、名... - 2015/07/01 20:04:17.74 /ghZ4GfA0 21/21


貴音「響……!」

「し、仕事休まれても、困るからな!」

貴音「まさか本当に口づけされるとは……」

「!? 貴音が言いだしたんだろ!!?」

貴音「はい、そうなのですが……せいぜい頬かと」

「う、……う、うぎゃああああ! 穴掘って埋めてくれえええええ!!」


美希「スコップ借りてくるね?」





しばらく事務所内では、響は言い寄るとキスしてくれるという噂が流れ、

響にキスをせがんで遊ぶのがムーブメントになりましたとさ。




おしまい



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