――事務所内
P(12時かー、もうそろそろ……)
裕子「プロデューサーさん! 今からテレパシーを送りますよ! ……ムムムム~ン!」
P「ああ、裕子、昼飯だろ? この前言ってたファミレスにでも行くか」
裕子「……おお! テレパシー成功です!」
P「いや、もう昼飯時だし、朝に『近くに新しいファミレスができて~』って話をしてたしな」
裕子「いえ! 私がプロデューサーの深層心理に語りかけて……」
雪美「テレパシー……いいな……」
P・裕子「「え?」」
元スレ
【デレマスSS】雪美「テレパシー……いいな……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1532243027/
裕子「い、今、なんて!?」
雪美「テレパシー……いいな……。やってみたい……」
P「本気か!? 裕子のテレパシー、基本当たらないぞ!?」
裕子「そ、そんな事ないですよ! この前、茜ちゃんの思っていることを当てましたよ!!」
P「茜も考えてること顔に出るタイプだろ。ちなみにその時、茜は何を考えてたんだ?」
裕子「カレー食べたい! と! カレー屋さんの前を通った時に!」
P「あーそれ俺テレパシー使えないけど当てれるわ」
裕子「とにかく! 私だってちゃんとテレパシー使えますぅー!」
雪美「……なら……教えて……ほしい……」
裕子「はい! いいですよ!」
P「の前に昼飯なー」
――昼飯後
裕子「ではさっそく、テレパシーの特訓をしましょう! えい、えい、おー!」
雪美「おー……」
裕子「テレパシーは、こうやって、伝えたいことを強く頭に念じて……ムムムム~ン!」
雪美「むむむむーん……」
P「えぇ……。もっと、こう、コツとか無いのか?」
裕子「プロデューサーさんも気になりますか!?」
P「いや、そうじゃなくて、雪美は分かるのかなって」
裕子「はあ……雪美ちゃん、どうですか?」
雪美「……分からない……けど……やってみる……」
裕子「良い心構えです! えっと、とりあえずお手本を見せますね! ムムムムーン!!!」
P(……今日食ったハンバーグ、普通に美味かったな。また今度、他のメンバーで行ってもいいな)ボンヤリ
裕子「……どうですかプロデューサーさん! 伝わりましたか?」
P「え、俺? ええと、今日食ったハンバーグ美味かったな、とか?」
裕子「え!? うそ!? 正解です!!!」
P「なんでお前が驚くんだよ! あとすまん! これ俺が今なんとなく考えてた事だ!」
雪美(テレパシー……すごい……気持ち……通じる……!)キラキラ
――1時間後
雪美「……むむむむーん…………プロデューサー……どう……?」
P「んー、ペロが可愛い、とか?」
雪美「…………」ムスッ
P「うーん、違うみたいだな」
裕子「雪美ちゃん、大丈夫です。超能力は、一石二鳥?にできるものではないので……」
P「一朝一夕な」
裕子「そう、それです! 超能力は一朝一夕にできるものではないので、根気よく続けましょう!」
雪美「……うん……がんばる……。……いっちょういっせき……って……?」
裕子「えーと、それはですね、ちょっとの時間……でしたっけ?」
P「ああ。ちょっとの時間だけ練習したくらいじゃ超能力は身につかない、ってことだ。そうだろ?」
裕子「そうです!」
雪美「…………うん……」ショボン
裕子「しかし、どうしてテレパシーの能力が欲しいんですか?」
雪美「……えーと…………話すの……苦手……。テレパシー……想い……伝えられる……から……」
P「んー、……でもな、雪美。アイドルになってから、話すの、だんだん得意になってきただろ?」
雪美「うん……前より……喋れるように……なった……」
P「それでいいんだよ。少しずつでも、話すのを上手くなっていけばいいんだよ」
雪美「…………でも……」
雪美(テレパシーなら……すぐ想い……伝わるのに……)
P「それに、テレパシーならすぐに思っていることが伝わるかもしれないけど、テレパシーなんて無くても伝わるぞ?」
雪美「…………!」
裕子「そういえば、昼ご飯を食べているときも……」
~~~
雪美「…………」袖クイクイ
P「ん、どうした?」
雪美「……………………」ジー
P「ああ、いいよ。ハンバーグ一口あげる」
雪美「……!」パー
P「おう、美味いだろ?」
雪美「…………」コクコク
~~~
裕子「雪美ちゃん、テレパシーじゃないけど、なんか会話できてましたね」
雪美「…………そういえば…………」
裕子「もしかしたら、あれが雪美ちゃんのテレパシーかもしれないですね」
雪美「……私の……テレパシー……?」
裕子「はい!」
雪美(……ということは……)
雪美「………………」ジー
P「ん、いいぞ。仕事終わったら遊ぼうな。……って、ずっとテレパシーで伝えたかったのそれか?」
雪美「…………!」パー
裕子「おぉ、すごい! 私には伝わらなかったので、プロデューサーと雪美ちゃんだけのテレパシーですね!!」
雪美「プロデューサーと……私だけの……テレパシー……素敵…………」
――夕方
雪美「……むむむむーん……」ジー
P「ははは、そんな声出さなくても分かるから」スタスタ
P「はい、水」
雪美「……ありがとう……」ニコ
ちひろ「あら、雪美ちゃん、テレパシーでも使えるようになったんですか?」
雪美「……うん……プロデューサーと……私だけの……絆……テレパシー…………ふふっ……」
ちひろ「あらあら」
雪美「……むむむむーん…………プロデューサー……みんなに……アイス…買ってくれる……って……」
P「え、おい、そんなこと思ってないぞ」
裕子「本当ですか!? 私、すいかバーでお願いします!」
ちひろ「私はサクレレモンで」
雪美「…………」
P「はいはい、分かりましたよ」
この後Pはすいかバーとサクレレモンと雪見だいふくと、あと自分用のチョコミントアイスを買ってきたのでした
おわり