1 : ◆8PvrU9Ob/. - 2018/07/16 19:45:24.68 tk8f3rsP0 1/7




2 : ◆8PvrU9Ob/. - 2018/07/16 19:53:54.87 tk8f3rsP0 2/7

(だれも、いないのか)

劇場に到着し、扉を開けると、エントランスには誰もいなかった。
事務室へ向かうも、誰の気配も感じられなかった。

ただ、PCだけが稼働していて、モニターには画像が表示されていた。

それは。

3 : ◆8PvrU9Ob/. - 2018/07/16 20:03:18.44 tk8f3rsP0 3/7

アカネチャンダヨー! アカネチャンダヨー! アカネチャンダヨー!

画像が動いたかと思いきや、スピーカーから茜の声が大音量で鳴り出す。

茜の悪戯にしては、度が過ぎている。

(もし次に会ったら、叱っておかないと)

唐突にピタリと音が止むと、今度は見慣れない劇場が映っている。

(ドームがないのか。次は縮小して身近な劇場にする予定なのか?)

遠くから、誰かが歩いてくる。
劇場へ向かって、ではない。こちらへ向かって。

4 : ◆8PvrU9Ob/. - 2018/07/16 20:12:23.58 tk8f3rsP0 4/7

麗花「やっほー♪ プロデューサーさん、まだそんなところにいるんですか?」

P「俺に、言ってるのか?」

麗花「早くこっちに来ないと、消えちゃいますよー? 手を伸ばして下さい。捕まえちゃいますから♪」

P「何を、言ってるんだ? お前は麗花、なんだよな?」

麗花「早く早く♪」

(モニターに手を当てると、いいのか?)

麗花だとは分かっていても、何が起きているのか頭がついていかない。

(それでも、誰もいないここよりは―――)

5 : ◆8PvrU9Ob/. - 2018/07/16 20:24:12.21 tk8f3rsP0 5/7

麗花「こんにちは、プロデューサーさん。ナイス普通の判断でした♪」

P「ここは、どこなんだ?」

アイドルマスター シアターデイズ!

(何だ!? 後ろから大音響が…)

麗花「プロデューサーさん、扉の前に立ってください。始まりますよー♪」

手を引かれ、劇場の扉の前に立つと、勝手に扉が開いていった。

(なんだ。いつもと変わらないじゃないか)

お辞儀するアイドルに挨拶を返し、俺はいつものように、ライブの準備を始める。

(…いつものように?)

6 : ◆8PvrU9Ob/. - 2018/07/16 20:31:20.59 tk8f3rsP0 6/7

――――ある事務室

アカネチャンダヨー アカネチャンダヨー アカネチャ

その日、世界の全てが停止した。
プレイヤーを求めて鳴り響いていた茜の声と共に、永遠に動きを止めたのだった。

2018.3.19

7 : ◆8PvrU9Ob/. - 2018/07/16 20:35:24.27 tk8f3rsP0 7/7

あとがき


書いていて、グリマスと略称していたのを思い出した

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