凛「マントっていうか、ローブだけど」
藍子「ですね。裏地の花柄が可愛いですっ」
凛「裏地まで見えないと無くしちゃうかもしれないからとはいえ、花柄・・・」
藍子「え~、いいじゃないですかー」
凛「まあ・・・いいけど・・・」
元スレ
高森藍子「出来ましたね凛ちゃんっ」渋谷凛「うん、透明マント」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1514941868/
凛「とりあえず、これで宿題の自由研究は大丈夫かな。助かったよ藍子」
藍子「うふふっ♪ 凛ちゃんが頑張ったからですよっ」
凛「藍子が手伝ってくれたからだって。ここにも連れてきてくれたし」
藍子「楽しんでもらえたならよかったなら良かったですっ! また来ましょうねっ、モノづくり喫茶っ♪」
凛「次、あのレーザーカッター使ってみたいな」ワクワク
藍子「かっこいいですよね~♪」
カランコロンカラーン
アリガトウゴザイマシター
凛「ふふっ、さっそく使ってみようかな」イソイソ
凛「どう?」クルッ
藍子「わあ、すごーいっ! ちゃんと透明になって見えませんよ凛ちゃんっ!」キャッキャッ
凛「うん、悪くないね」ウキウキ
藍子「フード、顔までありますけど息とかしづらくないですか?」
凛「うん、平気」ウキウキ
藍子「改めて考えるとすごいですよねっ、凛ちゃん! 透明人間ですよっ! 透明人間っ!」
凛「・・・いや、本当に、なんで出来ちゃったんだろうね。どんな原理なんだろう」
藍子「うーん・・・」
藍子「私にも、よくわかりません」
藍子「ごめんなさい♪」
凛「ぬう・・・! なんなのだ、その、」
凛「ゆるゆるで!」
凛「ふわっとした答えは!」
藍子「あははははっ♪」
凛「・・・似てた?」
藍子「全然っ♪」
藍子「何しましょうか? 何かしたいこととかありましたか?」
凛「うん。やりたいことあったんだ。あのね―いたっ!?」ゴチンッ
藍子「わっ、凛ちゃん?」
凛「へ、平気・・・! 段差にちょっと足ぶつけただけ・・・!」ジンジン
藍子「あ、ああ・・・自分の足も見えないと避けづらいものありそうですよね」
凛「うん、気を付けないと・・・っていったー!?」ドカッ
凛「だ、誰か・・・! 誰かに踏まれた・・・! たぶんピンヒール・・・!」ピョンピョン
藍子「!? り、凛ちゃんっ! 人混みが来ますっ! 避けてくださいっ!」
凛「えっ、わ、あ、待って、ああ~っ!」ザブーン
藍子「り、凛ちゃ~んっ!」
・・・
・・・
凛「死ぬかと思った・・・押されて、踏まれて、マント脱げないし・・・」ゼエゼエ・・・
藍子「だ、大丈夫ですか? 怪我とかしてませんか?」
凛「それは平気・・・はあ、帰ってこれて本当によかった・・・」グスン
藍子「あ、はは・・・」
藍子「このままじゃ大変ですね。う~ん・・・あっ! 手をつないで歩きませんか?」
凛「手を?」グスン
藍子「はいっ! 凛ちゃんがだいたいどこにいるのか分かれば私の方でも周りのことを注意できますしっ」
凛「うん・・・そうだね、お願い藍子」ギュッ
藍子「はいっ♪ 任せてくださいっ♪」ギュー
凛「・・・なんか、袖から出してる手だけが見えてるから、藍子が人の手首から先だけ持ってるみたい」
藍子「それは吉良吉影のコスプレってことで」
凛「通るのかな、それ」
藍子「とりあえず、ここから離れましょうか」トコトコ
凛「うん」スタスタ
藍子「ふふっ♪ 誰かと手をつないで歩くなんてまるで子供のころに戻ったみたいですねっ」
凛「うん。妹とかいたら、一緒に歩いたらこんな感じなのかなってちょっと思った」
藍子「え、ええっ、私の方がお姉さんですよ?」
凛「私の方が背高いし」
藍子「むむ・・・でも今の凛ちゃんは透明だからそれは無効ですっ」
凛「ふふ、なにそれ」
藍子「あっ、それで凛ちゃんのやってみたかったことってなんですか?」
凛「ああ、そういえばそれ話そうとしてたんだっけ。あのね―」
凛「―らしくないこと、やってみたいんだ」
・・・
「お待たせしました。チキンドリアとオムライスにチョコレートパフェをおふたつ」コトッ
「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
藍子「はい。ありがとうございます」
(このお客様よく食べるんだなぁ・・・2人分あるんじゃないかな?)ペコッ スタスタ
藍子「らしくないことって、こういうことだったんですね」
凛「うん・・・! ほら、私不愛想な方だし、キャラじゃないって普段なら笑われそうだし」ウキウキ
凛「でも女子高生だし」
凛「一度お店で食べてみたかったんだ・・・!」
藍子「ふふっ、そうだったんですね。それじゃあ、今日はいっぱいできなかったことしましょうねっ」
凛「うん・・・! じゃあ、いただきます・・・!」パクッ
凛「! 藍子、このオムライス美味しい!」モグモグ
藍子「はいっ♪」
凛「! 藍子藍子! このパフェもすっごく美味しい!」ヒョイパク ヒョイパク
藍子「よかったですねっ♪」
凛「うん!」モッモッ
藍子(スプーンだけが宙に浮いているみたいで不思議な感じだな~・・・萌え袖みたいにして持ってるのかな? かわいい)モグモグ
・・・
凛「はあ・・・おなかいっぱい」トコトコ
藍子「次は何をしましょうか?」トコトコ
凛「近いし、まず事務所行こう。食休みしたいし、事務所ならいろいろあるし」
藍子「そうですね」
ガチャッ
藍子「お疲れ様でーすっ」
千川ちひろ「あら? 藍子ちゃん。お疲れ様、今日はお休みだったと思うんだけど遊びに来たのかし・・・ら?」
藍子「はいっ、遊びに来ちゃいましたっ」
ちひろ(藍子ちゃんが女性のと思われる手首から先だけを握っている・・・)
ちひろ(・・・・・・・・・・・・とても偽物には見えない)ダラダラダラ
ちひろ「あ、あ、あ、藍子ちゃん・・・? その、手に持っているものは何かしら・・・?」
藍子「え? ああ、吉良吉影のコスプレですっ」
ちひろ「そ、そうでしたか~・・・」
ちひろ(いやいやいやいやいや・・・!)
凛「・・・」ソロー・・・
ポンッ
ちひろ(・・・? 肩に重みが・・・?)
凛「コッチヲ見ロ」
ちひろ「ひっ!? う、うわ~!?」
ズダダダダダダー
凛「シアーハートアタックに弱点はない・・・なんてね」
藍子「あっ、もう凛ちゃんっ! いたずらしちゃめっですよっ!」プンプン
凛「ふふっ、ごめんごめん」ムフー
凛「でも、これで事務所から人がいなくなった。今のうちに・・・」
藍子「今のうちに?」
凛「ぴにゃこら太の着ぐるみに入ってみたかった」イソイソ
凛「ぴにゃー」
藍子「ふふっ、凛ちゃんもやってみたかったんですねっ」
凛「ちょっと、ね。入る時と出る時に見られなければバレないとはいえ、私がやってるって知られたらちょっと恥ずかしいし・・・♪」ジタバタ
ガチャッ
綾瀬穂乃香「お疲れ様です。あっ、ぴにゃこら太!」
凛「!」
凛「ぴ、ぴにゃー・・・!」バタバタ
凛(落ち着いて私! 大丈夫、入るところは見られてないからまだ気づかれてない・・・!)
凛(あとは出るところさえ見られなければ・・・!)
穂乃香(この声凛ちゃんかな? 珍しい・・)
藍子「お疲れ様ですっ、穂乃香さん! この後お仕事ですか?」
穂乃香「いえ、自主レッスンしようと思って道具を取りに来たんです」イソイソ
凛「ぴにゃにゃー」
穂乃香「ふふふ♪ ありがとうぴにゃこら太。また今度遊びましょうね」ナデナデ
凛「ぴにゃー」
藍子「レッスン頑張ってくださいねっ」
穂乃香「藍子ちゃんもありがとう。それじゃあ、失礼しますね」バイバイ
バタンッ
凛「ふう、危なかった。今のうちに出よう」ズルズル
藍子「もういいんですか?」
凛「うん。ぴにゃこら太として穂乃香に認められたからね」
藍子「そうですね♪」
凛「さあ、どんどんやっていこう」
藍子「全力でメルヘンデビュー!」
凛「キュート・キューティ・キューティクル♪」~♪
藍子「全力でギャグ!」
凛「鬼瓦!」クワッ
凛「杏みたいに床で寝てみたり・・・」ゴローン
藍子「あれ? 凛ちゃんどこですか~?」トコトコ フミッ
凛「ぐふっ!?」
藍子「ところで私が凛ちゃんがらしくないことするの知っちゃうのはいいんですか?」
凛「藍子はほら、からかったりしないでしょ」
藍子「分かりませんよ?」
凛「えっ、本気?」
藍子「本気で言ってたら今こうやって凛ちゃんと漫才やってませんよ」
凛藍子「「ヘヘヘヘヘヘッ♪」」
神谷奈緒「ん? ど、どうしたんだよ加蓮!? 事務所の入り口でうずくまったりして!」テテテッ
北条加蓮「な、なんでも、なんでもないの・・・! ぷっ、くくくくくくくっ・・・! ひ~っ・・・!」プルプルプル
奈緒「きゅ、救急車呼ぶかっ!? いや呼ぶっ! もう少し待ってろっ!」
加蓮「や、やめて・・・! あはっ、あははははははっ! もうダメっ! あははははははっ!」
奈緒「か、加蓮―っ!」
アハハハハハハハ カレンー!
凛「!?」
凛(ま、まさか見られ・・・いや、聞かれた!?)
凛(うわああああどうして気がつかなかったのー!?)
藍子「だれか来たんでしょうか?」トコトコ ガチャッ
凛「待っ―」
藍子「奈緒ちゃん? !? 加蓮ちゃん! 大丈夫ですか!?」
奈緒「わ、分からないんだっ! あたしが来た時にはもう、ここでうずくまってて!」
加蓮「・・・! ・・・!」バンバン
凛(! 奈緒には聞かれていない! 加蓮だけ! なら―!)コソッ ピッポッパ
凛「あ、救急車一台お願いします。はい、外傷はないんですけどひどく錯乱していて・・・場所は―」
ピーポーピーポー
・・・
・・・
加蓮「だ か ら っ !」
加蓮「本当に凛が全力でメルヘンデビュー歌ったり鬼瓦したり漫才したりしてたんだって!」
奈緒「そう言われてもなぁ・・・あの時確かに凛はいなかったぞ? 藍子はいたけど」
藍子「私も事務所で凛ちゃんの姿は見てないです・・・」
藍子(うう・・・ごめんなさい加蓮ちゃん。でも決して嘘はついていないんです・・・)
凛「加蓮」ポンッ
凛「加蓮、ちょっと疲れてるんだよ。最近忙しかったしね」ニコッ
加蓮(! こ、この笑顔! 間違いない、確かにあの時凛はいた! そしてアタシは嵌められたっ!)グヌヌ・・・!
奈緒「退院、もうちょっと伸ばしてもらった方がいいかな? ちひろさんも寝込んでて忙しいだろうし」
藍子「プロデューサーさんに相談してみましょうか」
加蓮「ちょっ、平気だからっ!」
凛(使い方、気をつけよう・・・あと宿題として提出するのもやめよう。バレる・・・)
加蓮(見てなさい・・・! 絶対に暴いてやるんだから・・・!)グヌヌヌヌ・・・!
凛「・・・」ダラダラダラ
お・わ・り?