1 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:08:41.01 Rj16wkRL0 1/13

まゆ「トリックオアトリート、朋さん♪」

「……」

まゆ「……朋さん?」

「……いや、ちょっとびっくりしちゃって」

「まさか、扉開けたら魔女が立ってるとは思わなくて」

まゆ「今日はハロウィンですから」

まゆ「さあ、朋さん。トリックオアトリート♪」

「んーっと……」

「……とりあえず中入ろっか」

元スレ
まゆ「朋さんとハロウィン」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509376120/

2 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:11:10.10 Rj16wkRL0 2/13

まゆ「お邪魔します♪」

「どうぞどうぞ」

「……っと、そうそう、お菓子よね」

「えーっと……何があったかな……?」

まゆ「あら? もしかして……何もないんですか?」

「いや、そんなことは無いと思うけど……」

まゆ「……うふ」

「なんでちょっと嬉しそうなのよ」

まゆ「だって、ねぇ?」

まゆ「トリートが無かったら、もちろん……?」

「……残念だけどちゃんとあったわよ」

「ほら、チョコ」

「この前コンビニで買ったやつだけどね」

まゆ「わぁ、ありがとうございます……♪」

「いえいえ」

まゆ「それでは早速……あむ……」

まゆ「……うふ、美味しい……」

「ふふっ、良かった」

3 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:14:38.34 Rj16wkRL0 3/13

「しかし、似合ってるわね。魔女服」

まゆ「そうですかぁ?」

「ええ」

「実は本当に魔女だったって言われても驚かないくらい、ピッタリね」

まゆ「そんなになんだ……」

まゆ「……」

まゆ「……うふ。まゆ、実は本当に魔女なんですよぉ?」

「じゃあ何か魔法使ってみて?」

まゆ「えっ、魔法?」

「だって魔女なんでしょ?」

「それじゃ、魔法の一つくらい、使えるわよね?」

まゆ「えっと……それは……」

まゆ「……」

まゆ「……あっ!」

まゆ「じゃあ、親指が切れて離れる魔法を……!」

「それなら、あたしだってできるわよ」

「ふふっ。ほんと、まゆちゃんって負けず嫌いよね」

まゆ「……むぅ」

まゆ「朋さんのイジワル……」

「ごめんごめん」

4 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:19:12.95 Rj16wkRL0 4/13

「ね、本当に魔法が使えたらどんな魔法が使いたい?」

まゆ「……今日のまゆは魔女なんですからね」

「そうだったわね、ふふっ。じゃあ言い換えるわ」

「まゆちゃんは新しくどんな魔法を覚えたい?」

まゆ「そうですねぇ……」

まゆ「火炎魔法があったら、料理が便利になりますし……」

まゆ「水の魔法で洗濯も楽になりますし……」

「ずいぶん家庭的ね」

まゆ「家事を全部魔法でできると便利だと思いません?」

「……まあそうだけど」

「いや、なんかこう……もっとすごいの使うのかなって思って」

まゆ「すごいの?」

「たとえば……ほらすっごい爆発が起こせるとか!」

まゆ「……それ、どこで使うんですか?」

「え、そうね……」

「うーん……」

「……こう、みんなに自慢するときとか?」

まゆ「……うふ、いいかもしれませんね♪」

「なっ、なんでそんな生暖かい目で見るのよ!」

「別にあたしがしたいわけじゃないわよ、別に!」

まゆ「あら、そうなんですか……?」

「そうよ! あたしだってさすがにそこまで子供じゃないし!」

まゆ「……でも、本当に使えたら?」

「本当に使えたら……って」

「そりゃあ……」

「……そりゃあ」

まゆ「……うふふ」

「あっ、やっ、今のは使えたらって言われたから……」

「とっ、とにかく、本当に違うんだからっ!」

5 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:23:23.70 Rj16wkRL0 5/13

まゆ「じゃあ、朋さんはどんな魔法が使いたいんですか?」

「え、あたし?」

「そうね……魔法になるのかわかんないけど……」

「未来視とか、予言とか使ってみたいかもね」

まゆ「あぁ……朋さんらしいですね」

「でしょ?」

「占いとも関連してるしね」

「全部当たるようになったら素敵だな……って思うわ」

まゆ「全部あたったら……ですか……」

まゆ「……」

「……」

「……なんてね」

「さすがに全部あたったらは言い過ぎたわ」

まゆ「……そうですね……辛い未来が当たっちゃう時なんて……」

「うん……そういうこともあるからね」

「だからね、あたし自分にとって嬉しい未来だけが当たれば良いなって思う」

「……そんな魔法が使いたいわ」

まゆ「うふ、欲張りですね」

「いいじゃない。魔法なんだから」

「自分が幸せになれるものを使わないとね」

「まゆちゃんだってそうでしょ?」

まゆ「そうですね……」

まゆ「……それなら、まゆも同じ能力が使えると嬉しいなって思います」

「ふふっ、二人で練習しよっか」

まゆ「えぇ、一緒に修行しましょう♪」

まゆ「……でも、もし二人で同じ能力を手にしたら、どっちの嬉しい未来にいけるんでしょうね」

「決まってるじゃない。どっちも嬉しい未来にいけるのよ!」

まゆ「あっ、そっか……ふふ、そうですね……♪」

6 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:24:04.22 Rj16wkRL0 6/13

まゆ「……ところで朋さん」

まゆ「朋さんは仮装しないんですか?」

「あたし?」

「あたしは……まあ、いいわよ」

まゆ「あら……」

まゆ「せっかくですから、一緒に仮装しましょう?」

「いや……ほら、あたし衣装とかも持ってないし」

まゆ「あれ……でも、ベッドの下に見えるアレは……」

「えっ!? あたしそんなとこに隠してないはずよ!?」

まゆ「へぇ……」

「……あっ」

まゆ「別の場所には隠してるんですねぇ……」

「……やられた」

まゆ「うふふ……どんな衣装なんでしょう……?」

まゆ「ねぇ、朋さん?」

「……」

「わかったわよ、もう」

「着替えてくるからちょっと待ってて」

まゆ「はぁい♪」

7 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:26:30.71 Rj16wkRL0 7/13

「……お待たせ」

まゆ「いえいえ……あら、お揃い」

まゆ「朋さんも魔女の衣装だったんですね」

「そう……ほら、占いと言ったらやっぱりこれだしね」

「……どう?」

まゆ「似合ってますよ♪」

まゆ「とっても可愛らしくて……♪」

「そう……良かった」

まゆ「でも、どうして隠してたんですか?」

まゆ「こんなに似合ってるのに……」

「いや、まあ……なんていうか……」

「……買ってきたはいいんだけど、ちょっと恥ずかしくなっちゃって」

まゆ「……朋さんらしいですねぇ」

「うるさいわよ」

まゆ「うふふ……ねぇ、せっかくだから一緒に写真撮りましょう?」

「写真?」

まゆ「はい。まゆと二人の……ね?」

「……ん、そうね」

「撮りましょっか」

8 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:27:15.33 Rj16wkRL0 8/13

まゆ「はい、チーズ♪」

「いぇいっ」

「……どう?」

まゆ「ふふ、いい感じに撮れました」

まゆ「ほら?」

「あ、ほんと……」

まゆ「うふ、後で朋さんにも送っておきますねぇ」

「うん、お願いね」

「……ふふ、恥ずかしがってたのが馬鹿みたい」

まゆ「そうですよぉ」

まゆ「そんな可愛い姿見せてくれないなんて、まゆ悲しいです」

「……そうやって、まゆちゃんがいっぱい褒めてくれるから、余計恥ずかしくなっちゃうの」

まゆ「まゆは思ったことを言ってるだけですよ?」

「だからよ……」

まゆ「うふ……♪」

9 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:28:02.73 Rj16wkRL0 9/13

「……ととっ。せっかくこの衣装になったんだから……」

まゆ「?」

「トリックオアトリート!」

まゆ「……へ?」

「お菓子ちょうだい、まゆちゃん?」

まゆ「え……えーっと……」

「あら、もしかしてないのかしら?」

まゆ「ちょ、ちょっと待ってください!」

まゆ「えーっと……」

まゆ「……さっきもらったチョコも食べちゃったし」

「ふふ、ないのね」

まゆ「いや、あの……」

「お菓子がないなら……」

まゆ「……あっ!」

まゆ「たぶん部屋にありますから、今とってきます!」

「逃がさないわよっ!」ガシッ

まゆ「きゃっ!」

まゆ「と、朋さん?」

「ふふ……無いなら、イタズラしなきゃ……ね?」

10 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:29:53.56 Rj16wkRL0 10/13

まゆ「ま、まゆに何するんですかぁ……?」

「それはね……」

「……」

「……んー」

まゆ「……もしかして考えてなかったんですか?」

「……うん」

「や、とりあえずイタズラしなきゃー……とは思ったんだけど」

「何すればいいと思う?」

まゆ「それをまゆに聞くんですかぁ?」

「いや、ほら……さっきあたしがお菓子を持ってなかったらどうしてたのかなって」

まゆ「それは……」

まゆ「……その時に考えるつもりでした」

「……」

まゆ「……朋さんにそんな目で見られる筋合いはありません」

「そうよね、あたしも今同じ感じだし……」

11 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:30:20.63 Rj16wkRL0 11/13

「さて、どうしようかな……イタズライタズラ……んー」

まゆ「別にまゆはイタズラされなくてもいいんですけど……」

「や、それは……せっかくだし……」

「んー……」

「……えいっ」

まゆ「きゃっ!」

まゆ「も、もうっ、くすぐらないでくださいっ!」

「ダメよ、これがイタズラなんだから」

まゆ「でも、まゆ、くすぐりに弱くて……」

「ふふっ、じゃあなおさらね!」

「それっ、それっ!」

まゆ「ひゃんっ! も、もうっ!」

まゆ「仕返しですっ!」

「きゃっ!」

「ちょっ、ちょっと、ダメでしょ!」

「あたしはちゃんとお菓子渡したじゃない!」

まゆ「それはそれ、これはこれです、ふふっ!」

「それじゃハロウィンのいみなっ……んっ!」

「このっ、やったわね……っ!」

まゆ「ひゃ……ふ、ふふっ!」

まゆ「おかえ……しっ!」

「あはははっ! ちょっ、ずるいって、まゆちゃんっ!」

まゆ「今日のまゆ、ふふっ、は魔女ですから、ふふふっ、悪い子なんです……えいっ!」

「ゃっ、あはははっ! じゃっ、じゃあ、そんな悪いまゆちゃんにもっ……おしおきっ!」

まゆ「ひゃん♪ ふふ、やられたから、もっとお返し……うふふふっ」

「あはははっ! 負けないわよっ!」







おしまい

12 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:32:39.77 Rj16wkRL0 12/13

朋ちゃんとまゆちゃん絶対相性いいからユニットください

誤字脱字、コレジャナイ感などはすいません。読んでくださった方ありがとうございました

13 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/10/31 00:33:51.19 Rj16wkRL0 13/13

前の朋まゆ

朋「まゆちゃんと公演」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1497363705/
http://ayame2nd.blog.jp/archives/16464987.html

最近書いたの
朋「誓いの言葉って緊張するわね」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1507641718/
http://ayame2nd.blog.jp/archives/19299426.html

薫「教会生まれのお姉ちゃんにお礼したい!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1507383489/
http://ayame2nd.blog.jp/archives/19229484.html

モバP「指パッチンで催眠にかけられるのか……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1506603612/
http://ayame2nd.blog.jp/archives/18997918.html


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