1 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:31:03.24 kk9y63UU0 1/14

初投稿です。一人称視点

元スレ
【デレマス】タクシー運転手「お客さんはアイドルとプロデューサー」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1506177062/

2 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:34:21.81 kk9y63UU0 2/14

「ありがとうございました」

と降りていくお客さんにいい、ドアを閉めて、俺はまた車を走らせる 

俺はこの大都会東京でタクシーの運転手をやっている 



3 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:35:47.26 kk9y63UU0 3/14

たまにお客さんに「若いのに大変だね」なんて言われたりもする

世間ではタクシー運転手は朝早くから夜遅くまで働いているイメージが強いらしい

日にもよるが確かに朝早い時もあるし夜遅い時もある けど、タクシー運転手だからこその楽しみもいくつかある

その内の一つが芸能人と会えることだ



4 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:36:41.28 kk9y63UU0 4/14

間近で見られる、というのもあるがタクシーの車内という現実から少し切り離された場所でついもれてしまう業界のウラ話が聞けてしまうのが楽しい 

まぁ、楽しい話ばかりじゃないんだけどね

そんな楽しみが今日もあることを願いながら車を走らせていると道路脇で手を挙げているスーツ姿の男の姿が見えたのでその横に車を止めた

5 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:40:21.40 kk9y63UU0 5/14

「三船さん、どうぞそちら側に」「ありがとうございます、プロデューサーさん」そんな声とともに先に女性が、後から男性が入ってきた

「〇〇町の××ビルまで」と男が言うので「分かりました」といい、車を〇〇町へと走らせる

そういえばさっき三船さんという方は男性のことを「プロデューサーさん」と呼んでいた 隣にいるのがプロデューサーだとしたら三船さんとやらは芸能人なのか?

6 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:41:33.90 kk9y63UU0 6/14

ちょうど赤信号になり止まったのでバックミラー越しに女性を見てみた

赤がかった茶色い髪を後ろで結っており、その顔は100人に聞いたら100人が「綺麗」というと思えるくらい整った顔立ちだった 清楚な美人という言葉が似合いそうな彼女は芸能人と言われてもなんの不思議にも思わない

信号が青になったので車を走らせる

7 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:42:32.57 kk9y63UU0 7/14

「どうですか?この仕事は」「そうですね…この一年アイドルとして活動してきましたが、毎日が刺激的で楽しいです」

アイドル?確かに綺麗な顔立ちだがアイドルと言うには少し年齢が高い気がする

「はは、それは良かった。あの時スカウトしたかいがあるものです」「OL時代の私が今の私を見たらびっくりすると思います。まさか26歳になってからアイドルになるなんて、普通考えられないですよ」

「けど選んだのは三船さんですよね」「あの時の私は少し…やさぐれていましたから」

26になってからアイドルになった三船さんの話に聞き耳を立てながら俺は運転をしていた

8 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:43:56.34 kk9y63UU0 8/14

「あの場所で声をかけられなかったら今頃どうなっているのでしょうか。悪い男の人に声をかけられて、もしかしたら…」「ちょ、ちょっと三船さんそんな事言わないでくださいよ」

「ふふっ、冗談です♪けど本当にプロデューサーさんに会えてアイドルになれて良かったです」

三船さんはプロデューサーさんのことをとても信頼しているのだな

「アイドルになってからいろんな衣装を着て撮影しました。水着、ウエディングドレス、メイド服、花魁、虎、サンタ、温泉で撮影したこともありましたね」

三船さん、悪い男の人隣にいる人だと思います。あと虎ってなんだよ

9 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:44:50.28 kk9y63UU0 9/14

「私、プロデューサーさんに認められるように頑張ってきました」



10 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:46:10.51 kk9y63UU0 10/14

「あの時の私に神の手を差し伸べてくれたプロデューサーさんに恩返しの気持ちで頑張ってきました」

「プロデューサーさんに褒めてもらいたくて、プロデューサーさんに見てもらいたくて、アイドルをしてきました」

「プロデューサーさんが笑っていると、私も笑顔になります。プロデューサーさんが落ち込んでいると、私も落ち込みます」

「不思議ですよね、けど自然とこうなってしまうんです」

「プロデューサーさんといると楽しくて、幸せなんです。あの頃の何も感じなかった日々を忘れられるくらいに」

何だろう、この人、重い。なんていえばいいのだろう?何か、こう、愛?が重い

11 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:47:02.70 kk9y63UU0 11/14

てゆーかこの愛の告白にも聞こえる言葉を聞いてプロデューサーはどう返すんだ?

「そんな事いってもらえて嬉しいです。僕も三船さんをプロデュースできて楽しいですよ」

気づいていないよプロデューサー

12 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:47:44.03 kk9y63UU0 12/14

私にはプロデューサーさんしかいません。これからもプロデューサーさんと一緒に歩んでいきたいです」「もちろん一緒に頑張っていくつもりです。まずは目の前の仕事からです」

「はい、私どんな仕事でも頑張ります!だからプロデューサーさん(男女として)共に歩んでくれますか?」「ええ、(アイドルとプロデューサーとして)一緒に歩んでいk「着きましたよー」

正直こんな空気には耐えられないので会話を切らしてもらった 目的地には少し前に着いていた

13 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:49:16.41 kk9y63UU0 13/14

「ありがとうございました」そう言って出ていった2人を車の中から見送った 少し心配な気持ちもあったが

「ま、俺には関係ないか」 俺はまたタクシーを走らせる

俺はタクシー運転手なのだから 



14 : ◆RSTRDcqbEQ - 2017/09/23 23:49:53.55 kk9y63UU0 14/14

終わりです

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