1 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:48:32.16 33OihHJh0 1/28

「ねぇ、晶葉ちゃん。これ何?」

晶葉「ん、これか?」

晶葉「これは立体を面にうつす機械だ」

「……どういうこと?」

晶葉「ふむ……実際に見てもらったほうが早いな」

晶葉「実演するが、見てくれるか?」

「もちろん!」

晶葉「よし」

晶葉「じゃあ、まずはこの白い箱とりんごを用意する」

「用意周到ね」

晶葉「まあ成果は誰かに見て欲しいものだからな、やはり誰かに見てほしいからな」

晶葉「で、この白い箱の前にりんごを置く」

「ふむふむ」

晶葉「そして、そのりんごの後ろに箱が来る位置から銃を撃つ」

「あ、光線銃なんだ」

晶葉「……で、少し待つと……」

「……あれっ!?」

「りんごが消えた!?」

晶葉「いや、その後ろだ」

「その後ろ……あっ、箱にりんごがうつってる!」

晶葉「……という機械だ」

「へぇ……すごいわね……!」

2 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:49:21.77 33OihHJh0 2/28

「ね、ね、あたしもやってみていい?」

晶葉「もちろんかまわないぞ!」

晶葉「こんなこともあろうかと、りんごも白い箱もたくさん用意している!」

「……本当に用意周到ね」

晶葉「ふふ……さあ、好きに撃ってくれ!」

晶葉「……あ、変なところには撃たないようにな」

「大丈夫。あたしだってそんなにノーコンってわけじゃない……」

「……はずだし」

晶葉「……」

晶葉「くれぐれも気をつけてくれよ」

「大丈夫、大丈夫……」

「……」

「……」

「……」

麗奈「今よっ! レイナサマバズーカッ!」

「きゃっ!?」

麗奈「アーッハッハ……ゲホゴホッ!」

「あっ、やばっ! 撃っちゃった!」

晶葉「うわっ!?」

ほたる「おはようございます」ガチャ

茄子「おはようございまーす♪」

「二人とも、危ないっ!?」

ほたる「えっ――」

茄子「きゃっ――」

4 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:51:48.82 33OihHJh0 3/28

ほたる「――」

茄子「――」

「ど、どど、どうしよう!? 二人に当たっちゃった!?」

「ねぇ、これ大丈夫なの、晶葉ちゃん!?」

晶葉「いや、私も生物ではまだ試してないからな……」

「えぇっ!?」

麗奈(……あれ、もしかして何かヤバイ感じ?)

晶葉「理論上は大丈夫なはずだが……」

「ど、どうしよう……あっ!」

ほたる「――」

「ほ、ほたるちゃんが消えちゃった!?」

「晶葉ちゃん!? どっ、どどっ!」

晶葉「落ち着け、朋」

晶葉「……さっきのりんごと同じだ」

「さっきのりんご……じゃあ、あの白い箱に!?」

晶葉「いや、違う」

晶葉「ほたるの後ろにいた――」

ほたる「あ、あれ……私……?」

晶葉「――茄子の服の中だ」

5 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:52:27.04 33OihHJh0 4/28

「わっ、本当……」

茄子「――」

「か、茄子さんは大丈夫……?」

茄子「――はっ!」

茄子「……なんだったんでしょう、今の光……?」

「あ、大丈夫みたい……よかった」

茄子「あっ、朋ちゃんに晶葉ちゃん……」

茄子「それに……あれ、ほたるちゃんは?」

ほたる「あれ、茄子さんの声……」

ほたる「でも、どこだろ……」

茄子「きゃっ!? ふ、服が勝手に動いて……!?」

晶葉「落ち着いて聞いてくれ、ほたる、茄子」

晶葉「……今、ほたるは茄子の服の中にいる」

茄子「私の……?」

ほたる「服の中……?」

茄子「……」グイッ

ほたる「ひゃっ……あ、か、茄子さん!」

茄子「わぁ……本当にほたるちゃんがいる……」

ほたる「……茄子さんが、大きい……ううん、私が小さくなっちゃったのかな……?」

茄子「そうですね……服のサイズに収まってますし……」

6 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:53:50.90 33OihHJh0 5/28

「……とりあえず、二人とも無事なのね」

茄子「私は無事ですねー……服以外で変わったところはないですし」

ほたる「私は……」

晶葉「体に異常とかないか?」

ほたる「異常……」

ほたる「手も動くし、足も動くし……」

ほたる「前にも動け――」

茄子「――きゃっ!?」

ほたる「ふぇっ、茄子さん!?」

茄子「あ、大丈夫です……急に服が前に動いたのでびっくりしちゃっただけですから」

ほたる「あ、そっか……私、今茄子さんの服の中にいるから……」

ほたる「……ということは後ろに下がれば」

茄子「ひゃんっ!」

茄子「くっ、くすぐったいです、ほたるちゃん!」

ほたる「わっ、ご、ごめんなさい!」

ほたる「……やわらかかった」

茄子「そんなに太ってませんから!」

ほたる「そっ、そういうことじゃないですっ!」

ほたる「えっと……とっ、とにかく、こんな感じですっ、晶葉さん」

晶葉「……ほたるの体自体に異常はないんだな」

ほたる「はい……たぶん」

「……よかったぁ」

7 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:55:14.37 33OihHJh0 6/28

麗奈(……なんだ、一大事ってわけじゃないのね)

麗奈(よかった……)

晶葉「さて……麗奈」

麗奈「!」ビクッ

茄子「あら、麗奈ちゃん?」

ほたる「ここにいるんですか?」

晶葉「ああ、ソファーの裏にな」

麗奈「……」

麗奈「……にゃぁ」

「いや、ごまかされないわよ」

麗奈「あー、もうッ! 黙ってたらばれないと思ったのに!」

晶葉「ばれないわけないだろう」

晶葉「あんなバズーカまで撃って」

麗奈「レイナサマバズーカよっ!」

「……そこ大事なのね」

麗奈「くっ……こうなったら……」

麗奈「戦略的撤退よ!」

「あっ、こらっ!」ガシッ

麗奈「きゃっ!?」

麗奈「ちょっと! 離しなさいよ!」

「離さないわよ!」

晶葉「よし、いいぞ! そのまま抑えていてくれ、朋!」

「もちろんっ!」

麗奈「はーなーしーなーさーいーッ!」

8 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:57:39.77 33OihHJh0 7/28

麗奈「何よ、いいじゃない!」

麗奈「大事ってわけじゃないんでしょ!」

晶葉「……そうだな」

麗奈「じゃあ、いいじゃない! さっさと戻してしまいよ!」

晶葉「それが、そうはいかないんだ」

晶葉「なにせ、面から立体に戻す機械はまだ作ってないからな」

麗奈「……えっ」

ほたる「えぇっ!? じゃあずっと私、このままなんですか……!?」

茄子「ほたるちゃんがずっと私の服の中……」

茄子「……洗濯するときとかどうしましょう」

ほたる「気にすることはそこじゃないですっ!」

茄子「ふふ、冗談です、冗談」

「……その機械はどのくらいで作れるの?」

晶葉「そうだな……」

晶葉「……朋と麗奈の二人が手伝えば今日中には作れるな」

「あたしたちが……」

「……じゃあ、あたしは手伝うわ」

晶葉「うむ、ありがとう」

晶葉「麗奈は?」

麗奈「……別にアタシのせいじゃないし」

麗奈「驚いた朋がいけないのよ!」

「……まあ、確かにあたしも原因の一環だけどさ」

晶葉「だが、麗奈が驚かさなければ誤射することもなかった」

麗奈「……」

麗奈「……わかったわよ」

麗奈「手伝うわ、晶葉」

晶葉「そうか、ありがとう」

麗奈「……別に、アタシだって、まったく気にしてないわけじゃないし……」

9 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:58:13.80 33OihHJh0 8/28

晶葉「……というわけだ二人とも」

晶葉「今から戻す機械を作ってくるから少し待っててくれ」

茄子「……あの、私も手伝いましょうか?」

ほたる「あっ、じゃあ私も……」

ほたる「……この体じゃ手伝えないかな」

晶葉「気持ちは嬉しいが、大丈夫だ」

晶葉「あまり人数が増えても逆にやりづらいしな……二人はゆっくりしていてくれ」

茄子「……そうですか」

麗奈「じゃあ、アタシも手伝わなくていいじゃない」

「こらっ」

麗奈「……冗談よ、冗談」

晶葉「よし、じゃあいくぞ二人とも」

「ん」

麗奈「はいはい」

茄子「……」

ほたる「……」

茄子「……行っちゃいましたね」

ほたる「そうですね……」

茄子「……」グイッ

ほたる「きゃっ!」

茄子「……本当にほたるちゃんがいるんですね」

ほたる「あの、茄子さん……いきなり動かされるとびっくりするので……」

茄子「あっ、ごめんなさい。今度から気をつけますね」

10 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 22:59:12.52 33OihHJh0 9/28

茄子「立って待つのも辛いですし……とりあえず座りましょうか」

ほたる「そうですね……」

茄子「よいしょっと……」

ほたる「……私も、よいしょ」

茄子「……服の中に座る場所があるんですか?」

ほたる「あ、はい……一応床があったので……体育座りです」

茄子「床……?」

ほたる「たぶん……床だと思います……」

ほたる「下を見ても見えませんけど……」

茄子「……服の中ってどんな感じなんですか?」

ほたる「あ、えっとですね……」

ほたる「前は……なんというか……パッと見の視界は、普段よりだいぶ下での目線で……」

ほたる「それ以外は、普通です……いつも見る景色とぜんぜん変わらなくって……」

茄子「へぇ……じゃあ、ちょっと縮んじゃっただけみたいなものなんですね」

ほたる「たぶん……」

ほたる「それは、右を見ても左を見てもそんなに変わらなくって……」

ほたる「で、後ろに振り返ると……」

ほたる「……あ、おへそ」

茄子「……私の体ってことですか?」

ほたる「たぶん……」

ほたる「……えいっ」ツン

茄子「ひゃん!?」

茄子「いっ、いきなり触るの止めてください……!」

ほたる「あっ、ごめんなさい……」

11 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:00:30.66 33OihHJh0 10/28

ほたる「……不思議な感じです」

ほたる「普段、こんな近くでおへそなんて見ませんし……」

茄子「……変なこと言わないでください」

茄子「なんだか、恥ずかしくなってきちゃいました」

ほたる「えっと……とにかく、後ろはそんな感じです」

ほたる「それで、上は……」

ほたる「わぁ……大人っぽい……」

茄子「!」

茄子「ほたるちゃんっ、そっちはダメですっ!」

ほたる「ひゃっ! ごっ、ごめんなさいっ!」

茄子「もう……」

茄子「……下も見ないでくださいね」

ほたる「わかりました……」

ほたる「……」

ほたる「……」チラッ

茄子「だから、見ないでくださいっ!」

ほたる「きゃっ!?」

ほたる「な、なんでバレ……!?」

茄子「こっちからはほたるちゃんが何してるか見放題なんですからわかりますっ!」

ほたる「あ、そっか……」

茄子「見ないでって言ったのに……」

ほたる「ご、ごめんなさい……」

茄子「……謝れば許されると思ってませんか?」

ほたる「……」

茄子「……」

ほたる「え、えへっ」

茄子「……もう」

12 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:01:12.99 33OihHJh0 11/28

茄子「……とにかく、今のほたるちゃんはそんな感じなんですね」

ほたる「はい……」

ほたる「……後は、動くと服が一緒に動くって感じ……なんですよね?」

茄子「あれ、ほたるちゃんからの目線だと違うんですか?」

ほたる「はい。私はただ手を伸ばしたり、歩いたりしてるだけで……」

ほたる「服は視界に入らないです」

茄子「へぇ……」

茄子「……ちょっと腕を伸ばしてみてください」

ほたる「?」

ほたる「こうですか?」

茄子「……服の中のほたるちゃんは手を伸ばしましたけど、服は動きませんね」

茄子「それで、前に行くとどうなるんですか?」

ほたる「前に……」

ほたる「……こうですか?」

茄子「わっ、服が伸びてきた……」

茄子「へぇ……こうなるんですね……不思議……」

ほたる「私から見たら、何も変わらないんですけどね……」

茄子「……じゃあ、ほたるちゃん。握手してみましょう?」

ほたる「わっ、おっきな手……あ、ううん、私がちっちゃいんですよね……」

茄子「ふふ……ほら、握手♪」

ほたる「あ、はい……」

ほたる「……」

ほたる「……握手です」ギュッ

茄子「握手♪」

茄子「……わぁ」

ほたる「……どうしたんですか?」

茄子「いえ……ほたるちゃんの手の感覚がするなって……」

ほたる「へ、変なこと言わないでくださいっ!」

13 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:01:56.13 33OihHJh0 12/28

ほたる「……って、私の手の感覚?」

茄子「はい」

茄子「服を触ってる感じじゃ無いんです」

茄子「本当に、小さなほたるちゃんと握手してるみたいで……」

茄子「……見た目は、服をつまんでる感じなんですけどね」

ほたる「……不思議ですね」

茄子「不思議ですねー♪」

茄子「……えいっ」ツン

ほたる「きゃっ!?」

ほたる「な、何するんですか!?」

茄子「手がほたるちゃんならほかの場所もほたるちゃんなのかなーって」

茄子「えいえいっ♪」

ほたる「ひゃっ、か、茄子さんっ!」

茄子「あとさっきの仕返しですっ♪」

茄子「えいえいえいっ♪」

ほたる「うぅ……じゃあ、私だって……!」クルッ

ほたる「えいっ……!」

茄子「ひゃんっ!」

ほたる「……茄子さんっておなか弱いんですか?」ツンツン

茄子「じっ、自分以外の人に触られるのが慣れてないだけですっ!」

ほたる「それが弱いって言うんじゃ……」

ほたる「というか、前におへそにはご利益があるって……」

茄子「別に触っていいとはいってないです……んっ!」

茄子「もうっ、ほっ、ほたるちゃん……やめ……っ!」

ほたる「ふふ……♪」

14 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:02:56.69 33OihHJh0 13/28

ほたる「堪能しました……♪」

茄子「堪能されちゃいました……」

ほたる「……ごめんなさい、ちょっと調子に乗りすぎちゃいました……」

ほたる「なんだか……茄子さんの新鮮な反応が聞けて……楽しくなっちゃって」

茄子「もうお嫁さんにいけません……うぅ」

茄子「……ほたるちゃんのえっち」

ほたる「……え、えっと……」

ほたる「ご、ごめんなさい……」

茄子「ぷくー」

ほたる「……」

ほたる「……お、お詫びにはならないかもしれないですけど……」

ほたる「私のことも、たくさんつっついていいですから……」

茄子「あ、やった♪」

ほたる「……あれ?」

茄子「ふふっ、約束ですからね、ほたるちゃん」

茄子「ほたるちゃんが元に戻った後にたっくさんつっついてあげますねー♪」

ほたる「ふぇっ!?」

ほたる「も、元の姿でなんて……!」

茄子「あら、今だけとは言ってませんよねー?」

ほたる「確かに言ってませんけど……」

茄子「うふふっ、楽しみにしててくださいねー」

茄子「ほたるちゃんのこと幸せ尽くしにしてやります♪」

ほたる「……うぅ、なんか騙された感じです……」

茄子「騙してなんていませんよ」

茄子「だって、ほたるちゃんが約束してくれたんですから♪」

15 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:06:24.81 33OihHJh0 14/28

茄子「というわけで、まずはアイスを食べましょう♪」

ほたる「……私は食べれるんでしょうか?」

茄子「まあ、試してみればわかるんじゃないですか?」

茄子「食べれなかったら私の服が汚れるだけですし」

ほたる「それは……」

茄子「さあ、冷凍庫の中身はー♪」

ほたる「……」

茄子「……」

ほたる「……空っぽですね」

茄子「残念です……」

茄子「じゃあ……買いに行くしかないですね」

ほたる「買いに……」

ほたる「……私、こんなんですけど、外に出て大丈夫でしょうか?」

茄子「大丈夫じゃないですか?」

茄子「たぶん、私がほたるちゃんの大ファンって見られるだけだと思いますよ?」

ほたる「それは大丈夫なんでしょうか……」

茄子「大丈夫ですよー。だって事実ですから♪」

ほたる「茄子さん……」

茄子「ふふっ」

茄子「さて、行きましょうか」

茄子「……っとと……その前にひとつ」

ほたる「?」

茄子「ほたるちゃん。体育座りは見えちゃうから止めたほうがいいですよー」

ほたる「見えちゃう……って」

ほたる「……」

ほたる「!」バッ

茄子「可愛らしいですねー♪」

ほたる「か、茄子さん……!」

茄子「ふふ、おあいこですよー♪」

茄子「うふふっ。それじゃあ、今度こそ行きましょう♪」

ほたる「……うぅ」

16 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:06:54.42 33OihHJh0 15/28

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


茄子「~♪」

ほたる「……あっ、茄子さんっ!」

茄子「~♪」

ほたる「……茄子さんっ!」

茄子「ひゃんっ!」

茄子「ほ、ほたるちゃんっ!」

ほたる「ごめんなさい……でも、気づかなかったから……」

茄子「気づかなかった……?」

ほたる「はい……あの、赤信号……」

茄子「赤信号……あ、本当だ……」

ほたる「声をかけても気づかなかったので……」

茄子「そうですか……ありがとうございます、ほたるちゃん」

ほたる「いえ……」

茄子「赤信号で止まることなんて長らく無かったので……」

ほたる「そうなんですか?」

茄子「はい」

17 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:07:54.53 33OihHJh0 16/28

茄子「私って、普段は信号で止まることってないんですー」

茄子「進みたい方向は基本的に大体青になってるので」

ほたる「へぇ……」

ほたる「……すごいなぁ」

茄子「休憩できないからちょっと不便なんですけどね」

ほたる「……」

茄子「思い返せば、欲しいものが無いってのも珍しかったですねー」

茄子「ああいうときだったら、普段だったら絶対アイスがあるんですけど……」

ほたる「……」

ほたる「……もしかしたら、私が茄子さんにくっついてるからでしょうか」

茄子「そうですねー、ほたるちゃんがが私の服にいるから、ご利益がもらえたのかもしれません」

ほたる「ご、ご利益なんて……そんなのじゃないです……!」

茄子「私にとってはご利益なんですよー♪」

茄子「だから、ほたるちゃん」

茄子「……ずっと私の服の中にいてもいいんですよ♪」

ほたる「それは、いやです」ツン

茄子「ひゃっ!」

茄子「じょ、冗談ですよー♪」

ほたる「もう……」

茄子「うぅ……ほたるちゃんに逆らえない……」

18 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:08:27.44 33OihHJh0 17/28

茄子「つきましたー♪」

ほたる「……な、なんかいろんな人がこっち見てる気がします……」

茄子「まあ、目立つ服ですしねー」

ほたる「……」

茄子「さて……アイスはー……何を買おうかな……?」

茄子「ほたるちゃんは何か食べたいのある?」

ほたる「私は、別に……」

茄子「そうですかー」

茄子「じゃあ……バニラアイスにでも食べましょうか♪」

茄子「ほたるちゃんもこれでいいですかー?」

ほたる「あ、はい……」

ほたる「それ、私も好きなので」

茄子「ふふ、決まりですね♪」

茄子「じゃあ、お会計に……」

「いらっしゃいませー」

茄子「これお願いしまーす♪」

ほたる「……あの、茄子さん」

ほたる「あとで元に戻ったら……半分払いますね」

「――円になります」

茄子「このくらいならかまいませんよー♪」

茄子「おねーさんからのおごりですっ♪」

「ちょうどお預かりします」

ほたる「……ありがとうございます」

茄子「いえいえ……」

19 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:09:14.20 33OihHJh0 18/28

「ただいまクジが引けますので、よかったらどうぞ」

茄子「……あら、それじゃあ……」

茄子「……」

茄子「……えいっ!」

ほたる「……何等でした?」

茄子「……」

茄子「よ、4等です……!」

ほたる「4等……!?」

茄子「私、4等なんてとったのはじめてかも……!」

ほたる「私も……いえ、私が引いたわけじゃないですけど……」

茄子「うふふっ、これもほたるちゃんのご利益かもしれませんね」

ほたる「私も、きっと茄子さんのおへそをたくさん触ったから……」

茄子「あら、やっぱりご利益があったんですねー」

ほたる「ふふ……」

茄子「うふふっ♪」

ほたる「……ところで、景品は何なんですか?」

茄子「えーっと……」

茄子「……アイス無料引換券10枚みたいです♪」

20 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:09:52.63 33OihHJh0 19/28

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


茄子「ただいま戻りましたー」

「あら、お帰り。茄子さん……と、ほたるちゃん」

ほたる「ただいま……」

麗奈「どこ行ってたのよ」

茄子「ちょっとそこのコンビニにアイス買いに行ってました♪」

茄子「二人も食べます?」

「食べる!」

麗奈「もらうわ!」

茄子「たくさんあるので、お好きなのをどうぞー♪」

「うわっ、本当にいっぱいあるわね」

「どれにしようかな……」

麗奈「……にしても、あんたらよくコンビニなんて行ったわね」

麗奈「そんな状態なのに」

茄子「ちょっとほたるちゃんの大ファンに見られるだけですから、大丈夫ですよー」

ほたる「私は、それでいいのかなって思ったんですけど……」

麗奈「いや、外見もだけど」

麗奈「……ほたる。あんた外で喋った?」

ほたる「あ、はい……茄子さんと」

麗奈「……普通は服と喋らないでしょうに」

麗奈「それすっごく目立ったんじゃないの?」

茄子「……」

ほたる「……」

茄子「あっ! だからみんなこっち見てたんですね!」

ほたる「そっか……そうですよね……ぜんぜん考えてませんでした」

麗奈「あんたらねぇ……」

21 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:10:41.72 33OihHJh0 20/28

茄子「だって、ほたるちゃんとは普通に話せますし……」

ほたる「私も……なんというか、普通に茄子さんとお買い物に行ってる感じでした……」

麗奈「……」

「ふぁーいいんひゃはい?」

麗奈「アイス食べながら話してんじゃないわよ!」

「……んくっ」

「まあいいんじゃない?」

「別に何の問題も無かったんでしょ?」

茄子「……ちょっと目立ってたくらいですねー」

ほたる「それ以外は何も……」

麗奈「……ああ、そう」

麗奈「まあ何事もなかったんなら別にいいわ」

茄子「あら、心配してくれてたんですか?」

麗奈「そういうわけじゃないわよ」

「あら?」

「でも部屋に二人がいなくって、妙にソワソワしてたのは……」

麗奈「してないわよッ!」

麗奈「もう少しで完成しそうなのに、どこ行ってんのよって思ってただけ!」

ほたる「……完成って……元に戻す機械がですか?」

「うん、それ」

22 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:12:47.73 33OihHJh0 21/28

「あとは私一人でやるって晶葉ちゃんに追い出されちゃってね」

茄子「ああ、だから二人ともここにいたんですね」

「ええ」

「……ま、そんなわけだから、もうちょっとだと思うわよ」

ほたる「よかった……」

茄子「はい、よかったです♪」

茄子「私も、これでほたるちゃんに逆らえない身体から脱却できますから♪」

「えっ」

麗奈「は?」

ほたる「かっ、茄子さんっ!?」

麗奈「……ほたる、あんた何したの?」

ほたる「なっ、何もしてません!」

茄子「それはもう……私の弱いところをたくさん攻めて……!」

ほたる「茄子さんっ!」ツン

茄子「ひゃんっ!?」

「……えっ、何したの今?」

ほたる「茄子さんがおかしなこと言うから、茄子さんのおなかをつついただけです!」

ほたる「それ以外の変なことはしてませんからっ!」

「あ、そうなんだ……」

「茄子さんって、おなか弱いのね」

「いつも衣装で出してるのに……」

茄子「衣装で出すのと触られるのは違いますから……」

23 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:14:33.70 33OihHJh0 22/28

茄子「こんな感じに……私はもう、ほたるちゃんに逆らえないんです……」

麗奈「……ふーん、なかなかやるわね、ほたる」

ほたる「そ、そんな……」

麗奈「……そっか」

麗奈「服にはいれば、無防備な身体にイタズラし放題ってことね……」

麗奈「……」

麗奈「……頼めば貸してくれるかしら」

「無理じゃないかしら」

麗奈「……じゃあ、奪うしかないわね」

「じゃあ、あたしは晶葉ちゃんに伝えとくわね」

麗奈「……」

麗奈「……いちいち思考に入ってくるんじゃないわよ!」

「や、だって口に出てたし……」

麗奈「え、うそッ!」バッ

「……」

麗奈「……」

麗奈「……あ、あえて嘘の作戦を流してかく乱させる作戦よ!」

「仮にそうだとしても、それは言わないほうがいいと思うわ」

麗奈「うるさいわね、もうッ!」

茄子「ふふ……さて、私たちもアイス食べましょうか」

ほたる「あ、はい」

24 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:18:10.63 33OihHJh0 23/28

茄子「はい、ほたるちゃんの分です♪」

ほたる「ありがとうございます……」

ほたる「……あ、でも……スプーンとか持てるかな……?」

茄子「あー……」

茄子「……今のほたるちゃんより小さくなっちゃってますからね」

ほたる「はい……」

茄子「んー……」

茄子「……じゃあ、私が食べさせてあげますね」

茄子「えーっと……この辺で大丈夫ですか?」

ほたる「あ……じゃあ、もうちょっと下で……」

茄子「はーい」

茄子「じゃあ、この辺……?」

ほたる「あ、はい、そのくらいなら……」

ほたる「……服汚れちゃったらごめんなさい」

茄子「ぜんぜん大丈夫ですよー♪」

茄子「さあ、召し上がれ」

ほたる「それじゃあ、いただきます……」

ほたる「……はむっ……」

ほたる「あ、おいしい……!」

茄子「うふふっ、どんどん召し上がれー♪」

茄子「あーん♪」

ほたる「あーん……♪」

麗奈「……服に食べさせてるってすごい状況よね」

「そうね……なかなか見れる光景じゃないと思うわ」

麗奈「なかなかどころか、普通一生見れないわよ」

25 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:18:45.21 33OihHJh0 24/28

晶葉「できたぞ!」ガチャ

「あ、晶葉ちゃん!」

ほたる「戻る機械ができたんですか!」

晶葉「ああ、完成だ!」

ほたる「よかった……!」

茄子「うふふ、お早いお仕事ありがとうございます♪」

晶葉「まあ、私の発明品が原因だったしな」

晶葉「見せるにしても、元に戻せる機械も作っておけばよかった……私のミスだ」

「……まあ、いいんじゃない?」

「結局元には戻れるんだし、結果オーライよ」

晶葉「ああ……」

晶葉「……朋と麗奈も手伝ってくれてありがとう」

「いえいえ、あたしたちの原因でもあるしね」

麗奈「……それより、さっさと二人を戻したら」

晶葉「おっと、そうだったな」

晶葉「じゃあ、そこに立ってくれ」

茄子「はーい♪」

ほたる「……」ドキドキ

晶葉「それじゃ、行くぞ」

晶葉「えいっ!」

「あ、また光線……」

茄子「――!」

ほたる「――!」

26 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:19:49.55 33OihHJh0 25/28

茄子「――!」

ほたる「――!」

麗奈「……大丈夫なのよね?」

晶葉「完成といっただろう、少し待てば……ほら」

ほたる「――っ!」

「あっ、ほたるちゃんが出てきた!」

茄子「――っ!」

麗奈「……茄子の服からもほたるが消えたわね」

晶葉「……よし、成功だ」

ほたる「――!」

ほたる「……」キョロキョロ

ほたる「……あっ、茄子さん!」

茄子「ほたるちゃん!」

茄子「うふふっ、出れたんですね!」

ほたる「そうみたいです……!」

ほたる「よかった……!」

27 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:20:49.36 33OihHJh0 26/28

茄子「……この機械でほたるちゃんが服の中に入ったんですねー」

晶葉「ああ、いや。それはこっちだ」

茄子「へぇ……」

茄子「……」

ほたる「……茄子さん?」

茄子「……えいっ♪」

ほたる「えっ……!?」

「ちょ、ちょっと!? なんで自分に撃ってるの!?」

晶葉「……まずい! 後ろにはほたるが……!」

ほたる「――!」

茄子「――!」

茄子「――っと!」

茄子「……服の中に入れましたかね?」

ほたる「――な、何が……あれ、茄子さんっ!?」

茄子「うふふ……ほたるちゃん、約束覚えてますか?」

ほたる「約束……あっ、まさか」

茄子「くるっと回って……つつーっ♪」

ほたる「ひゃんっ!」

茄子「うふふっ、さらにつんつん♪」

ほたる「かっ、茄子さん……っ!」

茄子「約束しましたもんねー?」

ほたる「うぅ……んっ、やっ……!」

「……」

麗奈「隙ありッ!」

「え……きゃっ!?」

晶葉「麗奈まで……!?」

「――」

麗奈「――!」

麗奈「――っと! よっし、たぶん成功ね!」

「――あっ、ちょ、ちょっと出なさいよ、麗奈ちゃん!」

麗奈「出るわけ無いでしょ!

麗奈「くらいなさいッ!」

「あっ、ちょっ、く、くすぐらないで……っ!」

晶葉「……発明品が想定外の用途に使われることは珍しくは無い……が」

ほたる「もっ、もうっ、茄子さんっ……!」

茄子「うふふっ♪」

「あははっ! ちょっ、やっ、やめっ……!」

麗奈「あたしに忠誠を誓うっていいなさいッ! アーッハッハ……ゲホゴホッ」

晶葉「……」

晶葉「……ここに戻る機械も置いておくからな、壊すんじゃないぞー」





おしまい

28 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:25:03.49 33OihHJh0 27/28

茄子さんドリフ、走ってたときにふと頭に浮かんだので。
ぷひゃって声をあげる福果の雫茄子さん超カワイイ、二枚取れてよかった

誤字脱字、コレジャナイ感はすいません。読んでくださった方ありがとうございました。

29 : ◆6QdCQg5S.DlH - 2017/08/11 23:26:20.01 33OihHJh0 28/28
記事をツイートする 記事をはてブする