あやめ2nd

加蓮「あはは」

未央「かれかれ、いきなり笑い出してどうしたの？」

加蓮「いやぁ、ちょっと暇だったからYouTube見ててさ」

未央「お？面白い動画でもあったかな？」

加蓮「そうなの！聞いて！」

バチコーン！！！！

幸子「興味深い話が聞こえてきましたよ！！」

加蓮「どうして話そうとしている時に騒々しく入ってくるかなぁ」

未央「毎回ながらなんで入ってくる時の効果音が違うのかなぁ…」

幸子「それで何が面白かったんですか？」

未央「話題の転換がだんだんシャープになってきてるねぇ」

加蓮「そう、それでね」


未央「フーン、最近のYouTubeってすごいんだね」

幸子「ボクと変わらないくらい危険なことしている人も居るじゃ無いですか」

加蓮「その危険な挑戦をおもしろおかしくできるってのもすごいと思う」

幸子「…でも、僕たちの方が危険なことしてませんかね？」

未央「確かに…」

加蓮「認めたくないけど」

テレテレテレ

未央「ん？誰か携帯鳴ってるよ」

加蓮「アタシじゃ無いけど？」

幸子「あ、ボクですね。プロデューサーから電話ですね」
幸子「はい、カワイイボクです」
幸子「ふむ…」
幸子「なるほど…」
幸子「わかりました、伝えておきます」

未央「なんだったの？」

幸子「私たちがYouTuberデビューするんだそうです」

加蓮「えぇ！？！？！？」

未央「まーた危険な話？」

幸子「なんでボクが絡むと危険な話になるんですかねぇ」

加蓮「Happy Mint Star結成して二つ仕事したけど、どっちでも命に危険を感じてたらそうなるに決まってるよね…」

未央「でも私たちに人気の動画なんて作れるのかな？」

幸子「カワイイボクが居るんですから！日本一取れますよ！！」

加蓮「どこからその自信が来るんだろ…」

幸子「おや？メールが来ましたね」
幸子「プロデューさんから？」
幸子「事務所からYouTuberを何人かしてもらうって言う企画で」
幸子「もうどうができてる人が居るから勉強しろ」
幸子「ですって」

未央「確かに、先人を見て学ぶことも多いからねぇ」

加蓮「とりあえず見てみよっか」

幸子「URLが張ってありますね、開きますよ」

ポチッ

機械声「ウィィン、ウサミンTV」
ウサミン「ミン、ミン、ハローYouTube」

ポチッ

未央「ダメダメダメダメ！！！！！」

幸子「どうしたんですか？」

加蓮「これは消される…」

未央「どうしてうちの事務所はこの挨拶をオッケーしちゃったんだろ…」

幸子「他のやつもありますね」

ポチッ

SANA「ういぃぃぃぃぃぃいいす、どぉぉもぉぉSANAでぇぇぇす」

ポチッ

加蓮「何でこんなのしか無いの！？！？！？」

未央「あきらか変なのしか選んでないよね！？」
未央「もっとましなのはないの！？」

加蓮「まねするのはいいけど選択に悪意を感じる」

未央「これはどっちもお蔵に入れるべきだよ」

幸子「次はこれですね」

ポチッ

ミカ「はいどうも、カリスマシスターズのぉ」
　　「ミカです「リカです！！」

ポチッ

加蓮「うーん…これは危ないような…微妙過ぎて何にも言えない…」

未央「これ…は…パロディ…なのか？」

加蓮「うーん…美嘉たちも自分のことカリスマって言ってるしなぁ」

未央「他は？他は無いの？」

幸子「この三つしか無いようですね…」

加蓮「この三つでどうやって学べって言うの…」

未央「こんなのほとんど何も無いところからのスタートじゃん」

幸子「プロデューサーがスタジオ用意してくれているらしいので機材とかは大丈夫そうですけど…」

加蓮「これは大変な仕事になりそうだね…」

未央「私たちらしい動画を作ればいいんだよね？」

幸子「そうだと思いますけど…」

加蓮「まって、その発想…読めたかもしれない」

未央「かれかれ、ごめん…私はもうこの発想しか思い浮かばないくらいに毒されてきているんだ」

加蓮「ねぇ、未央、まって、言ったらほんとにそうなっちゃう」

幸子「未央さん、何を思いついたんですか？」

未央「もう身体張っちゃえば面白い動画になるんじゃない？」

幸子「それだ！！！！！」

加蓮「それだじゃない！！！」
加蓮「もー！！なんで仕事のたびに命の危機にさらされないといけないの！？」

未央「あきらめるんだ、かれかれ」
未央「私たちはそんな世界に足を踏み入れてしまったんだ」

幸子「でも身体張って売れてる動画ってたくさんありますよね」

加蓮「アイドルなんだからもっと煌びやかなのを想像してたよ…」

幸子「何して身体張りますか？」

加蓮「もう身体張ることは確定なのね…」

未央「もう定番中の定番だけど、メントスコーラとか？」

幸子「そんなの全然身体張ってませんよ！！」

加蓮「もう…何でもいいや」

幸子「加蓮さんのことを考えたら過激すぎるのもよくないと思うので」
幸子「今回はアマゾンか北極圏のどっちかにしましょう！」

加蓮「もっとアタシのこと考えて！？」