1 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 05:59:30.61 0fYvWrveo 1/36

前半ラブラブ孕ませ、後半ホラーテイストの雫ちゃんSSです。

元スレ
【R18モバマス】雫「プロデューサーさん、どうかしたんですか?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1483217970/

2 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:00:21.07 0fYvWrveo 2/36

「プロデューサーさん、どうかしたんですか?」

俺はふと我に返って辺りを見回す。

車の運転席で俺は脂汗を掻いて座っていた。

窓の向こうで及川雫が前屈みになって心配そうに俺を見つめている。

豊満なあの白い胸の谷間が俺の視線を集中させる。

「……」

俺は自分の手をじっと見る。

足に視線を落とすと、それは靴を履いてしっかり車の床を踏んでいた。

「私、もうレッスン終わりましたー」

車のドアを開けると、雫は助手席に座って俺の顔を覗き見た。

寝惚けた頭が何か良く分からない恐怖を覚えている。

(あれ、何で俺は雫を怖がっているんだ……?)

その理由を探そうと考えを巡らせていたが、既にそれは見当たらなかった。

そもそも何で自分の手を見たのかすらも分からない。

「すまん。少し寝ていた」

「夢ですかー。どんな夢だったんですかー?」

「それが、よく覚えていないんだよ。
 起きた時にびくびくしてたから恐らく怖い夢だったと思うけど……」

すると雫はにこぉと笑って俺に抱きついた。

たわわな乳の重みを受け止める前に俺の唇を彼女は二三度吸った。

「どうですか、怖くなくなりましたかー?」

「う、うん……」

綻ぶ顔を隠しきれない俺は、心行くままに雫の紅唇をむしゃぶった。

胸に残った一抹の不安を散らすように彼女と温かな唾液を交換し合う。

「ん……プロデューサーさん、そろそろ出発しましょう?」

「ああっ、そうだな。遅れるとまずい」

はっきりしてきた頭で、俺はようやく自分が何をしようとしていたのか思い出した。

レッスン終了後の雫を車に乗せて、及川家の実家を訪れようとしていたのだ。

雫が妊娠したという報告と、彼女と結婚する旨を伝えに行くために。

「大丈夫ですよー。お父さんもお母さんも
 みーんな優しいからきっと喜んでくれますよー」

高速道路に入った所で、雫は不安げな俺の気持ちを和らげるためにそう言った。

3 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:05:56.08 0fYvWrveo 3/36

俺と雫が付き合ったのは去年の半ば頃、彼女の地元の夏祭りに参加した時の事だ。

日頃から雫を応援してくれた地元への感謝も兼ねて企画した雫のライブは大成功を収めた。

イベント終了後、出店で買い食いをしまくった俺たちは

少し離れた場所から祭りの花火を見ようという事になった。

「プロデューサーさん」

雫は俺の腕を無邪気に抱いた。

あの健やかに育ちまくった蜜乳が俺の二の腕にもたれかかる。

祭りの雰囲気に飲まれて、雫の両親から勧められるままに

ビールを飲んだ俺は、頼りない理性と足取りで

人気の無さそうな暗い林間に入った。

「……っ!?」

雫の胸を意識していた俺は、林の中で男女の声を聞いた。

耳を澄ますと男は荒い息遣いで、女はしきりに色っぽい喘ぎを繰り返していた。

「プロデューサーさん、こっちですー」

雫はパワフルに俺の腕を引いて件の現場まで案内した。

案の定、暗闇で男女一組がいたしている最中だった。

女はほぼはだけた浴衣を辛うじて帯で止めている。

男は挿入に夢中で俺たちが近づいた事すら気づいていない。

激しい交戦の末、男は動きを止めて顎を上げて嘆息する。

女はびくびくと小さく男に抱かれていた。

俺は雫と一緒に茂みに隠れて去っていくアベックをやり過ごした。

4 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:06:22.36 0fYvWrveo 4/36

「行っちゃいましたから、もぉー大丈夫ですよー」

他人のセッ○スを覗き見したのに

雫はドラマでも見終わったかのように落ち着いている。

俺はというと、ただでさえ爆乳JKアイドルとデートして

盛り上がっている時にナマのアオカン現場を目撃してしまい

股間はもうマストが立ってしまっていた。

「プロデューサーさんー、私たちもあれくらい仲良くなりませんかぁー?」

起き上がれなくてもぞもぞしていると、いつもののんびりした口調で雫は言った。

彼女の手は既に俺のを掴んでいて、弄んでいた。

例えそれが冗談だとしても結果は同じだった。

酔っていた事もあって、俺はプロデューサーという立場も忘れて

正直になった下半身の赴くままに彼女を犯した。

5 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:06:49.20 0fYvWrveo 5/36

「んっ……」

樹に追い詰めて無理やり奪ったファーストキス。

震えながら吸い返してくれた時の興奮。

浴衣の襟から手を潜り込ませて、中で窮屈そうにしている雫の乳房を揉み弄る。

温かく柔らかなそれは、触っているだけで手が狂喜するかのように綻ぶ。

我慢できずに浴衣を肩からずらすと

重たく揺れながら彼女の暴乳があらわになる。

両手に収まらないその魅惑的な乳房を揉み犯しながら

俺はしつこく雫の唾汁を吸い続けた。

「ちゅば、ちゅっ、ちゅぷ……」

だらしなく涎を口の端からこぼしながら雫の極上乳を味わう。

赤ちゃんをしっかり育てそうな

豊かすぎる艶乳に吸っている最中、口元も笑みが溢れて堪らない。

「んっ……」

すると雫は自ら屈んで、あの巨乳を下から支えて俺のを包み込む。

固く屹立したそれは雫の乳によって甘く拘束された。

雫は両脇から手を添えてしっかりホールドし

ねっとりと味わうように時間をかけてしゃぶってきた。

自分でもわりと大きな方だと思う愚息だったが

雫の宝乳の前には頭だけしか見えなくなっている。

爆乳グラドルのパワフルなパイズリフェラに

俺は身を捩らせて喘ぐ事しか出来ないでいた。

彼女は頬をすぼませ、口を尖らせながら

その恐るべき胸器で俺の本能を熱く刺激した。

6 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:07:59.85 0fYvWrveo 6/36

「あっ、ああっ、雫ぅ……っ!」

爆乳ズリに堪えきれなかった俺は、雫のすべすべした蜜巨乳の谷間で爆ぜた。

無邪気にビュッビュッビュッとビートを刻むそれを雫は頬を赤らめて飲み干す。

律動が止んでもなお彼女はそれを離さず

やらしいバキュームで尿道の中まで吸い出そうとする。

ツボを心得た素晴らしいディープフェラに

俺は仰け反り気味になってなすがままになっていた。

逃げ腰の俺の下半身を雫は両腕で抱き締めて激しく口で啜り絞った。

「ああっ……! くぅぅ……出るッッッ!」

びゅうびゅっびゅっるるるるっっっっ!

無理やり搾り取った繁殖汁を雫は何食わぬ顔で喉に流していく。

まるで搾りたての牛乳を飲むように愚息を口に含んだまま吸い続けた。

俺は仰け反りながら律動が止むまで雫の口の虜になっていた。

7 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:08:28.94 0fYvWrveo 7/36

「まだ元気ですねー。嬉しいですー」

襟の乱れた浴衣から大きな乳房を晒している雫は

精液のこぼれた口元も拭かずに微笑んだ。

そして、まだ硬さの残っている俺のにキスをし

数度あのやらしい口で啜りしゃぶって復活させた。

ここではすぐに見つかってしまうと俺が言うと

彼女は御堂なら大丈夫と、案内した。

そこは縁結びの神様の鎮座する社で、ここで結ばれた男女は

離れる事がないという言い伝えがあった。

今回の祭りもそもそもはこの神様に供物を捧げる儀式であったという。

そんな背景もあってか、地元でこの御堂は

祭りで盛り上がった男女のラブスポット的な役割も果たしていた。

「プロデューサーさん♪」

雫は御堂の縁側に座って股を左右に開いて寝転がった。

月明かりのみだが、目を凝らしてみると彼女が下着を全くつけていない事が分かる。

確かめるために手をやると、既に濡れている柔らかな肉襞に触れた。

ここまで据え膳されて我慢できる男がいるだろうか。

俺は雫に覆い被さって怒張を彼女の柔らかな所につぷと挿し入れた。

8 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:08:55.52 0fYvWrveo 8/36

「んあはぁ……っ!」

ひっかかりをこじ開けるように進めると

わりと平気そうにしていた雫が大きく声を出して首を振った。

どうもこれが処女膜らしい。腰を深く落として

無理やり捩じ込むと、行き止まりに先端が当たった。

迂闊に動くと膣圧でイキそうになるので入れたまま雫の生乳を揉み犯した。

愛海に揉ませていた時や、さっき吸った時は何ともなかったのに

今は乳を揉まれながら喘いでいる。

そんな彼女に乙女を見た俺は、繁殖欲を膨らませながら

中が徐々に己の形に変わっていくのを感じていた。

「プロデューサーさん、動いて、下さい……」

待っていた言葉をかけられると、俺は雫の両手首を握り

本能のままに腰を激しく動かした。

射精す気満々の猛ピストンに、雫は苦しげに息を漏らしている。

二の腕に挟んだ爆乳は、俺の突きにやや遅れて前後にたぷたぷと揺れ動く。

薄い巨きめの乳輪が月明かりの下で照り映えていた。

「雫、雫、雫っ……っ!」

俺はスケベ過ぎる雫の顔、声、乳、穴に訳の分からぬくらいに興奮した。

もう彼女の体全てが暴力的なまでのエロスを発していて

童貞の俺を視覚から聴覚から何から何まで翻弄してくるのだ。

最早どっちが理性を飛ばして犯しているのかすらも分からないくらいだった。

9 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:09:22.14 0fYvWrveo 9/36

「出すぞッ! 出すぞ雫ッッ!!
 元気な赤ちゃんの素、この牛マンコに
 ドプドプ仕込んでやるぞッッ!
 もう俺、お前が欲しくて堪らないんだッッ!」

「ああん……っ! いいですー! 出してぇー!
 プロデューサーの元気なオチンチン、好きぃ……ッッ!」

嬉しい言葉に胸一杯になりながら、俺は雫の膣深くで童貞卒業を迎えた。

ビュッ!ビュブッッ!ビュブルルルルッッッッ!

鈴口が痛むほどに勢い良く飛び出した濃厚汁は

しっかりと押さえつけた雫の膣内を泳ぎ回る。

雫の若い卵子を俺の精子が嬲りまくっているのを想像しながら

雫の口端から溢れる唾液を啜り取り

逞しい律動のリズムに合わせて舌で口内まで犯してやった。

会心の精汁が溢れ出ないように棒を挿してしっかり蓋をしつつ

授精の余韻に戸惑う雫のとろけ顔を観察する。

「っはぁ~! で、出たぁ~……こんなに気持ちの良い射精は初めて……」

温かな膣汁でふやけた愚息が押し出されて、垂れ下がる。

……こうしてアイドルに手を出してしまった訳だが

霊験あらたかというか、御利益満点というか

雫はあのナマ出し一回で妊娠してしまった。

俺は事の次第を報告して雫に対して責任を取るため

こうして岩手にある彼女の実家へと車を走らせたという訳だ。

10 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:09:48.98 0fYvWrveo 10/36

及川家を正式に訪問するのは、雫をスカウトした時以来の事だ。

おいかわ牧場は開けた平野に広く構えた牧場をイメージする人が多い。

しかし実際は、広い事は広いものの、周囲は崖に囲まれていて

一端が、麓までの一本道になっている天然の要塞じみた場所にあった。

「プロデューサー君、ようこそ。久しぶりだね」

「はい」

実家に着いた俺たちは早速話を通していた雫の両親の案内で家の中に通された。

驚いたのは、彼女の親族が首を揃えて大広間に座っていた事だった。

まさかいきなり全員と顔合わせする事になるとは思っていなかった。

(うわぁ、皆デカいな……!)

及川家の男たちは日々力仕事をしているためか逞しい体格の男ばかりだった。

また及川家の女性は軒並み長身で、皆目方でメートル級はある立派なバストを持っていた。

血筋なのか、一族の男たちの趣味が似通っているのか、とにかく巨乳ばかりなのだ。

一番小さい遠縁の小学生女子ですら、大沼くるみくらいはある。

全く目の置き所がなくて仕方ない。

11 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:10:16.15 0fYvWrveo 11/36

「それでだ。プロデューサー君、改まって今日はどんな話を聞かせてくれるのかな?」

「あなた、そんな意地の悪い言い方しなくてもいいではありませんか。
 ええと、確か雫をもらい受けたいと?」

「はい、プロデューサーの身であるまじき事だとは分かっていますが
 お義父さんお義母さん、私たちは真剣に付き合って……」

「隠さんでいい。勢いでヤってしまったんじゃろ?」

それまで奥の上座に座っていた、歳は米寿くらいの老人が口を開いた。

ふさふさとした眉の下から鋭い視線をプロデューサーに向けている。

「いえ、あ、私たちは……」

「はっはっは! 及川家の娘は皆育ちきったチチを
 こさえとるし、何より可愛いからの! むらっと来るのも分かるわ」

呵呵大笑した老人はそばに座っていた二十歳ほどの娘を抱き寄せて言った。

「かくいうわしも、最初の母ちゃんは初めてのデートで無理やり押し倒した。
 それで一緒になった。男と女というもんは肌を合わせてみない事には
 相性も何も分からん。ふふふ、それにそれくらい積極的に
 女に被さらんと及川家の入り婿として相応しくない。
 みれ、この妻とてわしが組み敷いて惚れさせた娘じゃ」

老人はそう言って親戚一同の面前だというのにその娘の口を熱く吸った。

てっきり孫娘か何かだと思っていたが、まさか妻だとは。

「プロデューサーさん、結婚するからには孫をよろしく頼むぞ。
 わしも三人と再婚し、それぞれに子を産ませとる。
 子は一族にとって何よりの財産じゃ。
 雫も一人だけで満足せずに、沢山産みなさい」

「うん、お爺ちゃん!」

「ほっほっ、元気がよくてよろしい。
 では食事もあるし、無礼講じゃ。新しい婿と、孫娘の門出に乾杯!」

破天荒な挨拶から俺の第二の人生であるおいかわ牧場ライフは始まった。

12 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:10:43.91 0fYvWrveo 12/36

「あん……っ! オチンチン、元気良すぎですー!」

俺は顔合わせが終わったその日のうちに雫と初夜を済ませた。

何せ家長がああ言うのだから遠慮は要らない。

「雫、皆言っていただろう。子供沢山産みなさいって、な。
 だから次に赤ちゃん仕込む練習、一杯しておかないと!」

雫の口に舌を挿し入れ、彼女の甘い唾液を貪りながら

俺は激しく腰を振り、硬く反り返ったものを打ち込んでいく。

俺と雫に当てられた部屋にはこれ見よがしに一つの布団と二つの枕があった。

これだけでも彼女の家族が俺に期待を寄せている事が分かる。

「はあっ、はう……っ!
 雫、そんなに締め付けたらイっちゃうだろぉ!」

「あんっ……あはぁっ……っ! ご、ごめんなさぁいー!」

対面座位になって下からズボズボ突きまくると、雫の猛乳が胸板の前で暴れ狂う。

半年後にはこの美しい桃色の乳輪も

スケベな妊婦色に染まるかと思うとワクワクする。

気持ちいいのか彼女は背を弓なりに反らして天井を見ながら喘いでいる。

俺は突き出された豊乳を本能のままに鷲掴みしながら彼女の恥部をやらしく攻めまくった。

13 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:11:52.04 0fYvWrveo 13/36

「ああんっ……私、イキます!」

「ヘヘヘ、良いのかぁ? お腹に赤ちゃん居るんだぞぉ~?
 赤ちゃんにお母さんがエッチ大好きってバレちゃうぞぉ~?」

俺はわざと焦らすように腰をツイストさせてゆっくりと彼女の牝壺を撹拌した。

「いやぁ……♪ でも欲しいんですー……!
 おっきいオチンチンからビュクビュク出る交尾用ミルクが飲みたいんですー!」

「んーん、しょうがない牝牛だなぁ!
 じゃあどんだけ欲しいか自分で動いて教えてくれよ?」

すると雫はうなづくやいなや俺の胡座の上で腰をリズミカルに振り乱し始めた。

清々しいまでに性欲一辺倒な激しい腰使いだ。

俺は眼前で踊り狂う爆乳にむしゃぶりつきながら

彼女の腰使いに合わせて小刻みに連続ピストンを繰り出した。

「あっ、あんっ、イクぅ!
 おっぱい食べられながら中出しされるぅ……♪」

うっ、と雫の巨きめの乳首を噛みながら

俺はビュブッッ!ビュブッッ!ビュブッッ!と快感を迸らせた。

少し遅れて雫の膣が痙攣して愚息を強かに搾り取る。

「いひぃっっ……っ! あっ……っ! んうう……っ! あ――っ!」

小さく何回かに分かれたよがり声が

直前まで食らわせたボルチオ刺激の功績を物語っている。

普段のんびりした印象の強い娘だけに、この余裕のないアクメ感を

間近で眺める幸せは何物にも代えがたい。

犯してやった膣道を味わいながら引き抜くと

頭を垂れた愚息が名残惜しそうに

ねっとりとした白い交尾汁を肉門に繋げていた。

14 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:12:19.58 0fYvWrveo 14/36

「ちょっと疲れたからこっちで元気にして」

俺は寝かせた雫の体に跨がった。

流石に何回も仕込んだだけあって、察した彼女は

布団の脇に置いていたローションを乳肉にたっぷり垂らして良く伸ばした。

「はぁい、オチンチンどうぞー♪」

乳の間に愚息をペタッと置くと

すぐに雫は両脇になだらかに垂れた美爆乳で優しく包み込んだ。

「んっ……んっ……♪ 気持ちいいですかー?」

男のものをぬるぬるした乳肉でしごきまくりながら、雫は聞いた。

気持ち良くない訳がない。

仮に世界中の宝石を集めたとしても

この爆乳若妻の極上パイズリほどの幸福感は得られないに違いない。

一通り膣内射精した後のものを

雫の丁寧なパイズリで癒すインターバルが至福の一時だった。

「んっ……!」

俺は乳間に顔を出した鈴口からピュッピュッと射精して雫の顔を汚した。

こっそりと限界までしごかせ、乳間で

パイズリフィニッシュを決めるのが癖になっている。

雫は膣内に出して欲しいそうだが

パイズリからの顔面ザーメンシャワーも男の浪漫なのだ。

俺は平謝りしつつ、雫にフェ○チオさせて二戦目に臨む。

結局その日は乳房で三発ぶっかけて、膣内で二発仕込んだ。

15 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:12:52.01 0fYvWrveo 15/36

最初はそんな風に大いに楽しんでいたが、少し様子がおかしくなってきた。

というのも、酪農家になるというのは大変な事で、朝は早いし、基本的に重労働だ。

だがそれよりも問題があった。

毎晩と言っていいほど、ここ、おいかわ牧場では嬌声が響き渡る。

いや、昼となく夜となく、どこかしらで夫婦がセッ○スをしているのだ。

放牧しようとしている時に畜舎の隣で

義祖父が例の若い妻を丸裸にして青姦に勤しんでいた時には目を疑った。

しかもそれは日常茶飯事のようで

雫は顔色一つ変えず挨拶をして普通に横で作業を始める。

産めよ増やせよというあの家訓をこれほどまでに重視しているのかと感心してしまう。

しかし、最初の二ヶ月は雫とやりまくっていた俺も

日中の仕事の疲れが徐々に蓄積して、そのうちセッ○スする前に

布団でいびきをかいて寝る日も増えていった。

するとある時、義父から声をかけられた。

「君、最近雫と寝ていないようだが、どこか具合が悪いのかね?」

「いやぁ、雫から聞きましたか?
 最近仕事の疲れが中々取れなくて……よくそのまま寝るんですよ」

「それはいかん!」

義父は今にも殴りかかりそうな剣幕で怒鳴った。


16 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:13:20.59 0fYvWrveo 16/36

「いいかね! セッ○スとは男と女の交わす最高の娯楽であり

 崇高な仕事であり、守り抜くべき権利と義務なんだよっ!

 君はまだ若いから実感がないだろう。

 愛情という熱は、感じる以上に酷く冷めやすいものなんだ!

 女は男に愛され続ける事で女として美しくなり、母として強くなる!

 男は女のまんこにチンポを深々と突き立ててかき回し

 絶えず射精してよがらせ孕ませる!

 セッ○スを怠る事はすなわち、チンポの味を忘れる事で

 それは男のもたらす幸せを忘れる事に繋がる!

 つまり、家庭不和や離婚にも繋がる由々しき事態なわけだ!」

17 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:13:47.07 0fYvWrveo 17/36

「そっ、そんな大袈裟な……俺と雫は現に愛し合って……」

しかし義父は耳を貸さなかった。

その夜はなんと義母が雫と一緒にむせ返るほどのスタミナ料理をこさえた。

俺は胸焼けしそうな料理の山を無理やり胃に落として

義父と義母の隣で雫を犯さなければいけなかった。

こうなるともうただの義務で、大好きな事でも煩わしくなる。

流石に一族の奇習にしても少しおかしいと思ってしまう。

18 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:14:17.11 0fYvWrveo 18/36

「大きな声で言えないけどね
 おいかわ牧場は、更正施設としても有名なんだよ」

これはある時、俺が郵便配達員から聞いた話だ。

何でもこの牧場は、刑期の終了した性犯罪者たちの主要な就職先になっているとの事だ。

また、援助交際で補導された常習の不良少女も

ここに送られてみっちり更正させられるそうだ。

俺は黙って聞いていたが、疑問は止まない。

こんな朝から晩まで、敷地内のどこかでセッ○スしまくっている

肉色の環境下にいたら、ますます理性や常識のたががゆるんでしまうだろう。

果たして更正なんて出来るのだろうか。

「あとね、ここのおじいさんの奥さん、若くて可愛かっただろう?
 どうもさ、彼女、渋谷を拠点にして援交詐欺していた娘なんだよ。
 おっかないチンピラの彼氏と組んで脅迫して
 数千万荒稼ぎしたらしいんだよ。ひどい話だろう」

俺は顔合わせの場で見たあの清楚な見た目の娘を思い出した。

訳ありか遺産狙いかと想像していたが

そんな過去があるなんて思いもよらなかった。

「だけどさ、ここに来てからは普通のいい奥さんだよ。
 というかこの牧場にやって来た不良娘は皆いい娘になってるんだ。
 牧場ののんびりした環境がそうさせるのかねぇ。
 前科者がここから逃げ出して近隣住民が迷惑かけたって話も聞かない。
 多分そこらの刑務所よりはそばにいて安心出来る施設だと思うんだよねぇ」

19 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:14:43.63 0fYvWrveo 19/36

及川牧場では二ヶ月に一度、親族が集まってパーティーを行う。

パーティーといってもセッ○スOKの乱交パーティーだ。

新婚の俺たちは強制参加させられたものの、二時間半で早くもバテてしまった。

しかしバイタリティーの塊である雫は物覚えの良さもあってか

この頃にはセッ○スの味をすっかり覚えてしまい

持ち前の爆乳でパイズリし、萎えかけたものを無理やり立たせてくる。

俺はなんとか雫を説得して休憩をもらい

外の長椅子に半裸で座って煙草を吹かした。

20 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:15:10.93 0fYvWrveo 20/36

はっきり言うと及川家は異常だ。

世間から隔絶された場所で性犯罪者を更正させながら

肉欲にまみれた牧場ライフを送るという矛盾した世界。

ここでは皆思うがままにセッ○スして楽しみ子孫繁栄に励む。

一見エロ好きな人間にとっての理想郷とも言えるが

そんな上手い楽園が果たしてあるだろうかと懐疑的になってしまう。

それにしても及川家の人間の性欲は凄まじいの一言だ。

精力剤やスタミナドリンクなしにもかかわらず

男も女も八時間ぶっ続けでハメまくる事が出来る。まるで獣だ。

全くとんでもない所に婿入りしてしまったと

煙草を灰皿の縁でトントンと叩く。

無論、雫のような誰もが恋い焦がれるアイドルと

夫婦になったというだけで、充分しあわせものだし、贅沢な悩みかもしれない。

21 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:15:49.44 0fYvWrveo 21/36

「――飲むかい?」

その時隣に座った男がいた。

痩せてはいるが骨太の精悍な体つきで

左頬に三本ある傷が一種のの影を落としていた。

彼は確か、義父の妹の子供――雫にとっては

従姉妹にあたる女性と結婚した人だと思う。

何せ及川家は親族が多く、中々全ての人間を把握できない。

彼はサイダーを開けて渡した。

「乳臭い飲み物ばかり出るだろう、この家は。
 たまには別のもので喉を流さないとな」

「ありがとうございます」

シュワシュワと爽やかな刺激的な気泡が喉を撫でて乾きを潤す。

「あんた、最近ここに婿に来たろ?」

「は、はい。半年ほど前に……」

「……気を付けた方がいいぜ」

「えっ」

男はコーラを煽ってから続けた。

22 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:16:17.25 0fYvWrveo 22/36

「俺はな、五年前にここに来たんだ。それまでは某県の刑務所に入ってた。
 女二人をこましたらどじ踏んで捕まっちまったんだ。
 これはその時女が引っ掻いた傷さ。
 あの女、長い爪で俺の頬を肉まで抉りやがった」

性犯罪者を積極的に就職支援しているとは聞いている。

「ここは娯楽と言ったらセッ○スしかねぇ。
 俺以外にも刑期を終えたレイプ犯が数人ここを紹介された。
 出される料理はどれもこれも精力剤がぶちこまれていて鼻につくが
 適当な仕事さえさせてくれれば文句はねぇ。
 ここより高い賃金を払ってくれる就職先なんて数えるほどしかねぇからな。
 運良く及川家の女と結婚出来れば親族という事でかなり自由に出来る。
 ぬるい環境だが、他のところよりも数倍マシな職場だ」

俺は前科の事には触れずに「良かったですね」と曖昧な返事をした。

23 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:16:45.83 0fYvWrveo 23/36

「実は……以前に前科者の不良娘がな

 ここに宅配便を運ぶふりして侵入したオトコと一緒に逃げようとしたんだよ。

 すると、及川家の男たちが気づいて追いかけた。

 何せがたいの良すぎる野郎共が揃っているからな。

 そいつもナイフを持って抵抗したが

 及川の男たちには傷一つ付けられねぇで半殺しにされた。

 そしてここの家の爺が、あいつ一人を肩に担いで居なくなった。

 しばらくして爺は戻ってきたが……あの男はそれからずっと姿を見せない。逃げようとした娘の姿も、な」

24 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:17:21.46 0fYvWrveo 24/36

「……刑務所に戻ったんですか?」

「違うな。調べた限りじゃここには入所させる以外に警察は来ねぇ。
 来たとしても男一人しょっぴくなら誰か見ているだろう。
 周囲は高い崖、逃げられそうなのは入り口の門くらいだが、そこからあいつが逃げた形跡もねぇ。
 ……つまり奴らはまだこの家にいるって事だ。
 それで話を盗み聞きした所、どうもこの牧場には地下室があるらしいんだよ。
 そこで軟禁でもされているのかもな。だが地下室に続く部屋や階段が見つからねぇんだ」

「……」

「……兄さんよ、あんたも及川家で長生きしたけりゃ
 地下室にだけは行かねぇこった。そこにはきっと……」

「おやおや、何だい若い男が隠居かまして女をほったらかしてんじゃないよ!」

俺たちの後ろから、五十五になる義伯母が出て来た。

彼女は俺たちの耳を引っ張って例の色欲地獄に連れていく。

それから地下の話をしたあの男の姿をおいかわ牧場で見なくなった。

俺は彼の奥さんに聞いても義父に聞いても、あいつの話はするなと言われた。

俺は怖くなってそれ以上詮索はしなかった。

25 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:17:55.66 0fYvWrveo 25/36

「はぁ……はぁっ……! このままだと干からびて死んでしまう!」

数ヶ月経とうとしている時の事だった。

俺は絶え間ない乱交地獄から逃げるようにして牛小屋に隠れた。

後で気づいた事だがこの牧場は周囲にこっそり

電気の通った有刺鉄線が張り巡らせていた。

俺は牛小屋にうずたかく積まれた藁草の中に潜った。

すると、膝に何か硬いものが当たった。

手探りで調べてみるとそこは何かの蓋になっていた。

挿したままだった鍵をひねって開けてみるとそこは開いた。

穴の下には、闇の中にずっとはしごが続いていた。

(……ワインとかの貯蔵庫だろうか?)

どのみちここにいたらいずれ見つかってしまう。

この中で休んでいた方が安全だろう。

俺ははしごを降りて行った。

はしごの下は地下道になっていて右に左に入り組んでいる。

道の両脇に光る薄暗い白熱灯を頼りに、奥へ奥へと進んでいった。

26 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:18:22.05 0fYvWrveo 26/36

「こ、これは……っっ!?」

……薄暗い地下道にある最奥の部屋を発見した時

俺は恐怖で全身の毛が逆立つのを感じた。

想像を絶する世界が、そこにあった。

そこにいたのは――『家畜』だった。

目蓋をしっかり縫い付けられ、口には

流動性の食糧の流れているチューブが連結している。

肛門と陰部から伸びているチューブからは機械音と共に汚物が排出されていた。

かつて人間だったとおぼしき生き物には

脚と同じくらいに恐ろしく肥大した陰茎にも

ポンプが連結されていて絶えず先端から白い精液を搾り取っていた。

そのポンプの先は、女性によく似た生物の陰部に繋がっていた。

西瓜ほど膨らんだ乳房からは搾乳器で真っ白な乳汁を搾り取っていた。

何より全員一様に手足が欠損していて

先端には馬蹄のようなものがつけられている。

27 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:19:17.39 0fYvWrveo 27/36

「……!! あっ……! ああっ……!!」

上下の歯が噛み合わない俺は、すぐ近くにいた『それ』の顔を見てしまった。

『それ』の左頬には、印象深い、あの三本の傷跡があった。

俺は泣きたくても恐怖で喉が引きつって叫び声が出なかった。

おいかわ牧場では性犯罪者や非行少女の更正に力を入れていると聞いた。

これが、これらが、その成れの果てなのだ……

産むだけ、孕ませるだけに存在する恐ろしい生物が

壁に添うようにして部屋に行儀よく並ばされていた。

28 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:19:43.59 0fYvWrveo 28/36


「……見ましたねー……?」

「!」

俺は心臓がひっくり返るほど驚いてその場にたたらを踏んで転がる。

背後を振り返ると、そこには――雫がいた。

「雫……! こぉっ、これはっ……!!!」

「おいかわ牧場の牛さんはですねー
 厳選された飼い葉を加工したものを食べて美味しく育ってるんですよー。
 『人間の母乳で育った』乳牛は、美味しいオチチを出してくれるんですよー」

「だからって……こんな酷い事をするのかっっ……!」

雫はよく分からないというふうに首を傾けた。

29 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:20:34.17 0fYvWrveo 29/36

「レイプされて望まない中絶や妊娠して泣いている娘だって多いんですよ。

 性犯罪者の再犯率は高いんですー。

 元々人間はセッ○スが大好きなように出来てるから

 刑務所に入って反省しても、また乱暴なセッ○スしたくて女の人を犯すんです。

 そんな犯罪者さんを雇うような職場は中々ありません。

 あと、援助交際している女の子も危ないですよー。

 風俗店と違って感染症の検査義務なんかありませんから

 性病や犯罪の温床になりますしーなくなった方が良いですよねー。

 でもなくならないと私は思います。

 だって人間はセッ○スが大好きだから、需要がある限り決して消えません。

 でもですよー、ここにいれば性犯罪者さんやそんな困った女の子は

 ご飯にも寝る場所にも困ることなく好きなだけ生殖(エッチ)が出来ますー。

 レイプされて泣いたり自殺したりする女の子も

 お金を盗まれる人も少なくなって、性病蔓延のリスクも下がって

 おまけに出来た母乳で牛さんも美味しいご飯が食べられてー

 美味しくなった牛さんのミルクをみんな飲めてー

 ……みーんな笑顔になるんですよー」

30 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:21:02.09 0fYvWrveo 30/36

俺は眼の前の雫が急に得体のしれない人間に変わっていくのを感じた。

まるで理解できないその思考は恐らく

あの及川家の狂った思想に幼い頃から浸かり、染まったからに違いない。

「雫、今すぐこんな所から逃げよう!
 こんな所に居たら俺もお前もおかしくなる!
 例え犯罪者だからって、こんな事が許されるわけがないんだ!」

しかし雫は頭を振った。

「駄目ですよ……及川家の子は、及川家から逃げたりしないんです。
 それに……プロデューサーさんはもう
 『ここ』を見ちゃったんですから……ね?」

その時だった。俺の背後から誰かが鈍器で俺を殴った。

31 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:21:54.37 0fYvWrveo 31/36

・・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「……ん……」

長い暗闇の帳は、静かに開いた。

重い目蓋を開けた俺は、何か硬い寝台の上に寝かされていた。

どういう事だと肩を動かしてみたが

何か冷たい拘束具が肩に巻きついているようで、動けない。

これはなんだろうと手を伸ばしたその時、俺はあまりの衝撃に言葉を失った。

肩の向こう側にあるはずの手指が見えない。

あるのは肘までで、その先には馬蹄のような黒い金属具がついていた。

脂汗を掻きながら強張った首を無理やり動かして下半身を見る。

裸の脚もまた膝までしかなく、その先はあの蹄鉄のようなものがついている。

俺は『あの』地下室で見た悪夢のような家畜たちと同じ姿になっていた。

32 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:32:58.37 0fYvWrveo 32/36

「う、うわああああああああああああ!!!!」

俺は喉が潰れるくらい大きな叫び声を上げた。

宙でバタバタした短い手足は、逆さまにした団子虫のようにこの上なく滑稽で

それがますますこのおぞましい肉体処置を現実のものとして感じさせた。

叫んでいないと気が狂いそうだった。あるいは既に狂っているのかもしれない。

叫んでいるうちに目が覚めないものかと願ったが、その希望が叶う事はなかった。

「薬が切れたようだね」

気がつくと、変わり果てた俺を二人の人間が見つめた。

一人は白衣を着てマスクをしている男だ。

もう一人は間違えようもない、作業服に身を包んだ及川雫だった。

「雫、これは何なんだっ!? 俺をどうする気だッッ!?」

「……ごめんなさい。プロデューサーさん」

雫は申し訳なさそうに言った。

33 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:34:13.20 0fYvWrveo 33/36

「この地下室を見た人は皆、殺処分しないといけないんです。
 お父さんたちは口を揃えて殺せ、殺せって言って……
 私必死に説得したんです。結婚したばかりなのに……ずっと一緒にいようねって約束したのに……
 すぐ死別するなんて嫌じゃないですか……。
 そしたらおじいちゃんが許してくれたんです。
 可愛い孫が結婚したばかりなのに、その婿を挽き肉にするのは心が痛いって。
 それで……ここで『牛さん』になるなら不問にするって、言ってくれたんです」

「!!!!」

俺は全身から血の気が引く音を聞いた。

脳裏に消したくて堪らない、あの性犯罪者たちの末路が

くっきりと不気味に浮かび上がってきた。

「止めろ! 止めてくれ、雫っ! 俺が悪かったっ!
 地下室の事は誰にも言わないっ! だから……許してくれっっ!」

「大丈夫ですよプロデューサーさん。
 私は『牛さん』になっても沢山可愛がりますから。
 それにあそこには『仲間』もたくさんいますし
 美味しいご飯だっていっぱい食べれますから、全然寂しくないですよ?」

「いやだ! あんなところはいやだっっ! 逃がしてくれっっ!
 俺の腕を、足を返してくれッッ! 義足でも良いッッ! 返してくれッッ!
 ああああああああああああああああああああああああ!!!!」

「……お嬢さん、このままでは彼も苦しいでしょう。
 処置についてはいかがしますか……」

「あ、はい。いつものやつでお願いしますー」

「というと、視力は光を認識する程度に留めて、邪魔な鼻と耳は落とす訳ですね?」

「はい。あっ、でも鼻は削ぎ落とさずにそのままでお願いしますー。
 形が格好いいですので気に入っているんですー」

「分かりました、では……」

雫が去った後、医者とおぼしき男は、泣き叫ぶ俺の体に大きな注射針を刺した。

俺は注射されてから目に見えて四肢の力と感覚が鈍化していくのを感じた。

天に振り上げていた四肢は力なく横たわり

目は睡魔に襲われたかのようにとろんと目蓋を降ろした。

うすれゆく意識のなかで強かったはずの恐怖心も消えていき

耳に聞こえてくるチェーンソーの音も遠くなっていった。

34 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:34:40.14 0fYvWrveo 34/36

「プロデューサーさん、どうかしたんですか?」

俺はふと我に返って辺りを見回す。車の運転席で俺は脂汗を掻いて座っていた。

窓の向こうで雫が前屈みになって心配そうに俺を見つめている。

豊満なあの白い胸の谷間が俺の視線を集中させる。

「……」

俺は自分の手をじっと見る。見慣れた手がしっかり手首についていた。

足に視線を落とすと、それは靴を履いてしっかり車の床を踏んでいた。

「私、もうレッスン終わりましたー」

車のドアを開けると、雫は助手席に座って俺の顔を覗き見た。

寝惚けた頭が何か良く分からない恐怖を覚えている。

(あれ、何で俺は雫を怖がっているんだ……?)

その理由を探そうと考えを巡らせていたが、既にそれは見当たらなかった。

そもそも何で自分の手を見たのかすらも分からなくなっていた。

35 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:37:30.89 0fYvWrveo 35/36

「すまん。少し寝ていた」

「夢ですかー。どんな夢だったんですか?」

「それが、よく覚えていないんだよ。
 起きた時にびくびくしてたから恐らく怖い夢だったと思うけど……」

すると雫はにこぉと笑って俺に抱きついた。

たわわな乳の重みを受け止める前に俺の唇を彼女は二三度吸った。

「どうですか、怖くなくなりましたかー?」

「う、うん……」

綻ぶ顔を隠しきれない俺は、心行くままに雫の紅唇をむしゃぶった。

胸に残った一抹の不安を散らすように彼女と温かな唾液を交換し合う。

「ん……プロデューサーさん、そろそろ出発しましょう?」

「ああっ、そうだな。遅れるとまずい」

はっきりしてきた頭で、俺はようやく自分が何をしようとしていたのか思い出した。

レッスン終了後の雫を車に乗せて、及川家の実家を訪れようとしていたのだ。

雫が妊娠したという報告と、彼女と結婚する旨を伝えに行くために。

36 : ◆K1k1KYRick - 2017/01/01 06:38:14.77 0fYvWrveo 36/36

以上です。明けましておめでとうございます

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